38日目 今季初のD Pass

7:00に出発しよう、と言っていたのにも関わらず、ベッドから這い出たのは6:45。バタバタと荷造りをし、スタッフルームへ行くと、デイジーはまだいません。

7:30頃になるとガイドがスタッフルームにやってきて、朝ごはんを食べ始めます。日本人ガイドのまみさんとさきさんにD Passに行ってきますと話しながら、朝ごはんを一緒に食べ、昼ごはん用のサンドイッチを作ります。今回の昼ごはんは、ベーグルにクリームチーズを塗ってクランベリーを挟んだもの、パンにFrittataを挟んだものと、ピーナッツバターとチョコレートを挟んだもの、3種類のサンドイッチを持っていくことにしました。

デイジーもスタッフルームにやってきて、一緒にご飯を食べ、ぼちぼち準備。朝型人間ではない私たちは、ゆっくりゆっくりです。結局小屋を出たのは8:00前。D Passは、小屋からはっきり見えるはずですが、今の所雲をすっぽりかぶっています。しかし天気は晴れとなる予報。デイジーは昨シーズンの途中から小屋にやってきたのですが、2人きりで話したことはあまりなく、こうやってハイキングするのも初めてです。

D Pass去年2月に行ったのが最後です。小屋の裏から森の中へ入っていき20分と少し歩くと、まず川に出ます。川を渡るのは昨シーズンのあの事件でトラウマになっています。水のごおごおと流れる音を聞くと、飲み込まれそうな気分になりますが、ぐっとおさえて、川に足を突っ込まずに足が届きそうな岩がある場所を探し、対岸へ渡ります。

【80日目】”You are the lead guide!!”
「おはよう、リードガイドさん、準備はどう?」「おはよう、ガイドする日だね、行ってらっしゃい!」朝、朝ごはんと昼ごはんを作りにキッチンへ行くと、皆が声をかけてくれます。今日はD Passへ賢そうなアニーとブラジルのジェイニーの3人で行く日です...
【112日目】もう川は渡りたくない
今日は昼過ぎ終わるシフトであるLシフトのサンと一緒にR Lakeへ行く約束をしています。昨日急遽決まり、天気を見て行こうという話になりました。

川を渡ると、通常のマークの45倍の大きさのオレンジ色の三角マークが木の影に見えます。そこから、D Passへのトレイルが始まります。あぁこの急登、そうそう、こんなだったなぁと思い出しながら、前にというより上に進んでいきます。すぐに、オレンジ色のサインを見失ってしまい、私の勘で上へ上へと登っていきます。流石にこれは違うな、というときはデイジーのスマホで地図を確認。YAMAPのようなアプリで、オフラインでもダウンロードした地図上でGPSを使って現在地がわかるのです。

23回そのような場面に出くわしましたが、アプリのおかげですぐに正規のトラックに戻ることができました。正規のトラックといっても、倒木や植物で覆われた森の中は、道という道がはっきりしていません。

デイジーとあれこれ話しながら歩くこと2時間半、あっという間に森林限界に出ます。今回6度目ですが1番早く感じました。森林限界に出ると、朝方の雲は流れて、頭上には青空が広がります。暑すぎず寒すぎず、ハイキング日和です。

そこから30分ほどさらに上に登り、ランチ休憩。一度座ると立てません()。しばらくのんびりした後さらに先へ進み、2回目のランチ休憩。そこでも2人でぼーっとします。デイジーは、3rd relief managerというポジションに最近ついており、その話をしてくれました。「給料は上がらないんだけど、いい経験になるかなって思って。エミリーは、近い将来私をmanagerにしてメグをrelief managerにしたいんだって!想像してみてよ、私たち2人が小屋を仕切るって、パーティーになっちゃうよ笑!」マネージャーシフトは無線を持ち歩かなければならず、またトラック上で何か起きた時に対応を迫られるのでlodgesより遥かに責任が伴います。

▲日光浴するデイジー

私からはキッチンはlodgesよりストレスフルだという話をします。この数週間デイジーだけでなく皆私のことを気にかけてくれており、デイジーも「エミリーにlodgesの仕事したいって言った方がいいよ。」とアドバイスをもらいます。エミリーは数日後にweek offで小屋を出るのでその前に一度相談してみようかと思います、、、。

小屋の中にいると、仕事やティナのこと、自分のことで頭がいっぱいいっぱいになり、常にイライラしている状態ですが、外に出て、山の上から小屋を見下ろすと、どれだけ小屋や私がちっぽけか思い知らされます。毎日ズーンとしている私が情けなくなるほど。もっと視野を広く持たないとと改めて気付かされます。私はここに6ヶ月しかいないんだし、来年もどってるくるとは限らない、辛いならいつでも辞めればいい、無理なんてしなくていい。

それにしても今日の天気は本当に良いです。心地よい風が吹き、湖は濃い青、トラック沿いの川は青緑色、ずーっと眺めていられる景色です。うっとり。

13:00、下山を開始し始めます。帰りは足元に集中するため、あまり話をすることなく黙々と下っていきます。登りほど迷うことはなく、夕食前の時間に小屋に到着。帰ってくると、やっぱりホッとします。登山後の達成感というより、家に帰ってきたという気分です。

最近のイライラが大分スッキリした気がします。今日、デイジーとハイキングできて本当に良かった。良かったです。

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