発掘調査のバイトはきついのか?

2024年9月より、発掘調査のバイトを始めました(再び!)。今年の9月はとにかく暑い!暑い!暑い!気温が35度を超える日もあり、日陰がほぼないと言っていいような平地での作業が数週間続きました。

以前にも発掘調査のバイトに携わったことがあるのですが、その時は雪のちらつく日もあるような冬の時期。そこで今回は、私が夏と冬に経験した発掘調査について「実際どうなのか?きついのか?」経験談をもとに書いていきたいと思います。発掘調査の仕事に興味がある方や今後関わる予定のある方の参考になれば嬉しいです。

発掘調査員日記
発掘調査員としての3ヶ月間を時系列で仕事内容別に素人目線で綴る発掘調査員日記。屋外での力作業〜屋内でのちまちまとした単純作業まで、仕事は多岐に渡りました。

▲過去の発掘調査バイトの話はこちらから(時系列で仕事内容別に綴っています)

発掘調査のバイトはきついのか?

発掘調査の時期(気候)、個人の体力差、作業内容によって答えは変わってきますが、暑い時期の掘削が中心となる発掘調査のバイトはハッキリ言って、きついと感じました

“遺跡”、“発掘”、“考古学”という単語からは連想されにくいですが、実際の発掘作業のバイトでは、現場で土を掘って運ぶという作業が続きます。いわゆる、肉体労働です。

発掘調査のバイトは【現場で土まみれになりながらの作業】と、【室内での遺物を整理する作業】の2つに分かれるかと思いますが、前者の場合は道具を使って土を掻き、掘り、掘り出した土は土嚢に詰めたり、遺跡から離れた場所に土を運んだりしなければなりません。そんな現場は、平地の場合もあれば起伏のある山の中であったり斜面である場合も。特に夏場は、日陰があれば良いですが、日陰がない場合は日光を浴びながら土と向き合うことになります。

土を掻く時・掘る時は中腰になってみたり、土に這いつくばってみたり(?!)、大きな剣スコップで土をかき出すこともあります。土を運ぶとなると、土嚢やえぶに入った土をえっちらおっちら土の山まで持っていきます。ん〜!なかなかの重労働。

発掘調査のバイトが肉体労働だとは想像しづらいからか、面接の際にもしっかりと「身体を使っての外での仕事になりますが、体力面では問題ありませんか?」と聞かれました。

そんな、きつい!とされる発掘調査のバイトに集まってくるのは、私の経験談では男性が7〜8割、2〜3割が女性。年齢層は50〜70代の方が多いです。私は炎天下の中ひぃひぃ言いながら作業していましたが、若い時の仕事が外での現場作業だったという60〜70代の方々はピンピンしていました!

夏と冬の発掘調査

夏の発掘調査

身体を使っての作業は、特に夏場は応えます・・・。実際に9月に3週間ほど外での掘削作業をしましたが、身体はしっかりバテました。時間は9:00〜16:45、35度を超えるような暑い日は、40分〜50分ほど作業しては30分休憩といった時間割でした。汗は止まりませんし、水分は私は毎日2リットル以上飲み(人によっては3リットル!)、保冷剤を手拭いに包んで首に巻いていました。

外での作業は暑さにやられ、土を地道に掘り出しては運ぶという作業が、単純でありながらもきつい!!!と感じました。

冬の発掘調査

反対に、冬の期間に発掘調査のバイトをしたときは、きついと感じることはあまりなかったように記憶しています。外でじっとしていれば寒い12月〜1月でしたが、掘り始めると身体は温まり、汗もかいていましたが、きついことはありません。個人差はあるかと思いますが、掘る作業が続くので腕や手首に痛みが出たり、普段の生活ではしないような姿勢になることもあるので腰や足に疲れが出ることはあるかもしれません。

このように身体がだるい、きつい、と感じることはなかったからか、発掘作業そのものに対して“楽しい”と思うことのほうが多かった気がします。

雨と発掘調査

発掘調査の現場作業では、ただ土を掘るだけではありません。

現場は外ですから暑ければ作業する私たちは暑いですし、寒ければ寒い。そして雨が降れば水浸しいなるのです・・・。掘った穴には水が溜まってしまいます・・・。

そう、雨が降ると私たちの仕事はひとつ増えるのです。「水汲み」です!

現場には作業終了時に雨予報があろうとなかろうと毎日ブルーシートを張っていますが、台風や大雨の際はブルーシートでは防げません。シートが捲れてしまったり、隙間から水が入って私たちが掘った穴には水が溜まってしまったり、シートの上にあちこち水溜まりができてしまったり、散々な状態。

そんなときはどうするのか?毎回ホースとポンプを使って水を抜き、ポンプを置けないような浅い穴は、地道に柄杓で水を掬って水汲みします。。しゃがんで水を掬っては、バケツに溜まった水を運んで捨てる。この作業も地味にきついです(笑)。

ということで、雨の日は作業は基本的にお休みの発掘調査ですが、雨のあとは一汗かくことになります(やれやれ!)。そして、私はまだ経験したことがないのですが作業中に夕立が来た場合は、濡れながらも現場を雨から守るためにブルーシートをかける必要があります。バイトの先輩に話を聞きましたが、これはなんだか精神的きつそうですね・・・。「あっちに真っ黒な雲が、と思った時にはもう遅いね!全身びしょ濡れよ!!!」

準備を怠らないこと

発掘調査のバイトはきつい、きつい、きつい。と書いてきましたが(笑)、きつい作業の中でも「楽しい」「面白い」と感じる場面は多々あります。土の中から、数百年、数千年前のものが出てくれば「おおっ!」とわくわくして疲れは吹っ飛びますし、専門として仕事をされている職員の方やベテランの方から聞く話はやはり面白いです。出てくる遺物は手のひらに乗っかるような小さなものかもしれませんが、そこから数百年、数千年前の生活が推測できると思うと面白くありませんか・・・。

そんな面白い部分もある発掘調査のバイト。夏は特に暑さにやられてきつい!と思うのは仕方のないことですが、事前に準備できることもあります。【服装】【保冷グッズ】【十分な水分補給】この3つは準備がしっかりと必要です。服装に関しては、冬でも言えることかもしれません。これらに関しては、別記事に発掘調査バイトの服装・持ち物編として書こうと思っています!

 

 

以上、発掘調査のバイトはきついのか?に関してー「きついです!」という答えでした(笑)。

しかし、個人差はあると思いますし、現場によっては作業内容も異なってくるかと思いますので、一概には言えません。発掘の仕事に興味がある方の参考になれば・・・と思います!

 

発掘調査員日記
発掘調査員としての3ヶ月間を時系列で仕事内容別に素人目線で綴る発掘調査員日記。屋外での力作業〜屋内でのちまちまとした単純作業まで、仕事は多岐に渡りました。

▲過去の発掘調査バイトの話はこちらから(時系列で仕事内容別に綴っています)

 

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