今日は、3人ゲストが来るらしい。うち1人はとにかく食べる人間らしい。ある人曰く3人分はフツーによく食べる、ある人曰く気持ち良い食べっぷり、ある人曰く消費すべき食材があるなら今日しかない、などと言っている。
まずは、なかなか減らない食材をリストアップした。消費が追いつかないスタッフ用の食材や、数がそれなりに見込まれる週末に天気が崩れたため減っていかない客食用の食材たちがリストに並ぶ。
(どこまで気合を入れるのか、そんなに食べてくれる人なのだろうか？)
私はその中の一つ、豚肉で生姜焼きを作ることになった。指示通りの豚肉2.7kg分をストッカーから取り出し、厨房へ持っていく（1人100gなら27人分の計算になる量だ）。生姜焼きの他にも数品料理を作る予定だ。
絶対余る…という心の声は口から出さずに、準備に取り掛かる。
大きなフライパンとは言え流石に2.7kg分を一度で炒めるのは難しい。半分ずつ炒めることにした。それにしても、全体に火を通らせるのがなかなか難しい。焦げないよう混ぜ続ける。
そうこうしているうちに、従食の時間になってしまった。15分前行動をするようにと、注意を受ける。他のスタッフもなんとか作り終え、テーブルの上に溢れんばかりの茶色い食べ物がこれでもかと並ぶ。
大食いと言われるその人は、決して早食いではなかった。しかし、気づけばその人の前に並ぶおかずの皿が、一つずつ空いていく。
皆がお腹いっぱいになった頃、案の定、生姜焼きはじめ、たくさんのおかずが余った。多かったじゃないか、作り過ぎたじゃないか…
いや、ここからが本番らしい。
皆はおつまみとお酒に切り替えたが、その人はお酒を飲むようにおかずを食べ続けている…。お酒は飲まないそうだ。
私は消灯時間なので寝てしまったが、翌朝従食棚を確認するとほとんどのおかずが消えていた。あの後食べ続けたのだろう。
羨ましいほど綺麗にぺろりと食べていった。豚肉は無事に2.7kg消費された。
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#2922mのお天気報告 なだらかな雲海が山脈に溶け込んだように感じる朝。雲が多い一日。風がこないところに行けば、やっぱり暑い。風が来るところ行けば、寒い。夜はガスが取れて星も月も綺麗に。数日前と違うのは、半月を過ぎた月明かりのせいもあってか、天の川が薄い。反対に町の灯りはギラギラ。—August 27, 2020
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