【21日目】休憩時間の過ごし方

山小屋での仕事は、朝から夜までぶっ通しだ。働き方改革、コロナ対策、で今年は少しずつ変わってきているようだが、それでも働き倒しだ。

休憩は、早番だと2回、遅番だと1回ある。1回の休憩時間は忙しさによって変わるが、1時間〜2時間程度だ。

休憩時間に何をするか。

私の場合は決まって散歩だ。距離を稼ぎたいときは何も持たずに、ゆっくり歩きながら絵を描いたり写真を撮りたいときはカメラやiPadを持って小屋の周りを散歩する。

今日は、いつもは行かない方へ行ってみた。場所が違えば咲く花も、広がる景色も変わってくる。

限られた休憩時間で、どこまで下ろうか。下れば帰りは上らなければならない。

山小屋にきてから、すっかり曇りの日が好きになってきた。曇っているということは、晴れるか雨が降るかだ。どっちに転がるにしろ、変わっていく景色が毎回違って楽しめるからだ。

それに、雨が降れば駆け足で私の職場でもあり家でもある山小屋に逃げ込めばいい。

もう少し、もう少し、下ってみようと、歩いていると、石楠花を見つけた。8月、山の上は秋が来てもおかしくない時期なのにまだ花をつけていた。すぐに写真を撮る。

花に夢中になっていたが、よく見ると蝶がとまっている。生き物には詳しくないが、これは珍しい蝶ではないだろうか。そんな気がした。

調べてみると、高山蝶の一種らしい。ミヤマモンキチョウ。長野県の天然記念物のようだ。言い方は悪いが、2色の蛍光ペンでデザインされたような柄だ。

あまり長居してしまうと、休憩が終わってしまう。山小屋にいると食べる量が増え運動量は減るので、身体に鞭打ちながら、坂を登って小屋に帰った。

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