【47•48日目】クマに注意

今日からテント泊の受付時に説明する事項が一つ増えた。クマについての注意喚起だ。

最近クマがあらゆるところで目撃されているらしい。被害も報告されている。朝のミーティングで情報共有があった。

クマが森林限界をこえてハイマツのある稜線上を歩いているのかと想像しただけでゾクっとする。と同時に、山は人間だけのモノじゃないよな、とも思う。

食事の際のゴミや残飯、食料をテントの外に置いていたりすると、人間が寝静まった頃にそれを狙ってテン場に現れるようだ。

クマに限ったことではない。山小屋周辺は、私はまだ出会えてないが、オコジョやネズミ、ウサギ、サルなどの小動物がたくさんいる。みなここで暮らしているのだ。

注意喚起といっても、山の上での時間を楽しみにきたお客さんに対して不安を煽りたいわけではない。電話での問い合わせもそうだ。心配にさせるような言い方は避け、事実と山の上でのマナーを伝えるように指示を受ける。

私の休暇は再来週からになりそうだ。そろそろ、縦走のコースと泊まる山小屋をはっきりさせなければならない。

山小屋にいるとクマ然り、天気も然り、山の怖さについて考えさせることがよくある。

危険はすぐ目の前にある。それを知っているか知らないか。知らなくても運良く歩けるかもしれない。知らない方が無鉄砲な挑戦ができるかもしれない。山を始めた頃はなんでもやってみたくて”ワクワク”していたものだ。今はどちらかというと、”ビクビク”することの方が多いかもしれない。山を楽しみたいのなら、知ることから始めるべきだ、と山小屋に来てからそう思うようになったからだ。

 

 

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