1日目 やっぱり戻ってきた

31年と数ヶ月の人生の中でも、感じたことのない不思議な感情で心が満たされる1日目。同じような感覚に陥ることは、これから先にもないような気がします。

5:45、日が昇り始める前に3泊したクイーンズタウンの宿をあとにし、オフィスへ向かいます。今日は、クイーンズタウンからバスでテアナウへ、そこでボートに乗り換え小屋に入る日です。小屋の営業が始まるのは11/1からですが、今日10/24から3日間は系列の小屋全てのスタッフ約70名が1つの小屋に集まり、研修が行われます。その後の数日間はそれぞれ配属される小屋に散らばり、小屋明けの準備をする、といった具合です。

私が今年働く小屋は、去年と同じ場所です。

この数ヶ月マネージャーとやりとりをしていましたが、同じ小屋でcook→やっぱり隣の小屋でcook→いやいや、やっぱし同じメンバーも何人かいるし同じ小屋でcookお願いね、といった風に話がコロコロ変わって決まりました。

私の働く小屋は、お客さんがガイド付きのハイキングツアーで45日かけて歩くトラックの1泊目に当たる小屋(今日から研修が行われる小屋)です。ボートから降りて20分ほど歩けば着く、目の前が川、後ろには鹿や鳥たちが住む森と雪を被る山々に囲まれた場所です。

私の今年のポジションはcook、これも去年と同じです。去年はchefsecond cookの後に続くthird cookという立ち位置で、キッチンでの仕事はもちろん、lodge attendantのシフトも一通りこなしていました。小屋の仕事を全部覚えなければなりませんが、毎日違う仕事ができるので仕事に飽きにくいポジションではあります。

今年も同じかなと思いきや(それを期待していました)、テアナウでトイレ休憩の際、テアナウオフィスに勤める日本人スタッフのななさんから「さやかさんは今年はsecond cookだってね、噂だけど」と。ほぼ毎日staff mealを作ることになりそうな予感です。(あぁ、考えるだけでお腹が痛い。)

テアナウに向かうまでに、third cookとして雇われたというスペインのアリスとも話す機会があり、お互い自己紹介をします。彼女は、パートナーであるスコットランド人のジェイムスと2人で働きに来ており、1ヶ月ほど東南アジアを旅して、数日前にニュージーランドに着いたとのこと。ワーホリで働きにきたそうです。

私とアリスの上に立つchefは、ケイシー(去年一緒に働いた愉快なchefケイシー)と同じ職場で働いたことがあり、ケイシーが言うには時々彼女は冷たい小耳に挟みました。どんな人なのでしょうか?毎日一緒に働くことになるので、気になって仕方ありません。(あぁ、やっぱりお腹が痛い。)

バスを降りて、ボート乗り場に着いたのは10:00頃。荷物を抱えてボート乗り場へ向かっていると、直接テアナウに車で来ていたブリッジ、デイジー、メグ(去年一緒に働いたスタッフたち)がさやか〜と声をかけてくれました。バスでオフィスからボート乗り場に来るまで、積極的に誰かと話すわけでもなくポツンと浮いていた私ですが、3人とハグをして元気だった〜?と話しているとびゅんと去年に時が戻ったような感覚に。

最後に会ったのが昨日みたい!ーI know, ay?

3人のキウイイングリッシュ、懐かしいです。

去年一緒に働いたメンバーは途中で辞めたスタッフも含め16人いましたが、そのうち私含め5人が戻ってくるということで、こうやって同じ場所で再会できるのをずっと楽しみにしていました。メグ「I am so happy to back here」と何度も何度も言っています。

ボートの中では、ブリッジとデイジー、メグと軽い近況報告をしつつ、今年の新しいスタッフは誰だろうね?という話に。私たち4人とマネージャーのエミリー合わせ5人の他に、新しいスタッフが5.6人はいるはずです。去年は女性が大半を占めていたので、男子何人いるかな、どの男子だろう?とデイジーが気にしています。

▲ボートは皆の荷物で溢れかえる

1時間かけて湖を渡り、ボートをおりると、雨。テアナウでは降っていませんでしたが、湖の反対側は雲が広がり、大きな雨粒がパチパチと音を立ててレインジャケットに落ちてきます。

小屋に向かって森を歩くこと20分。昨日、ここを歩いたような、何年も前に歩いたような。去年小屋入りの日にカタリーナと話しながら歩いたことを思い出したり、1年前の緊張と不安しかなかった自分と今の自分を比べたり。

緊張と不安は今年ももちろんありますが、去年のように吐き気を催すほどではありません。今の自分からすると、去年はよく1人でこんな世界に突っ込もうと思ったなと、proud of myselfです。2年目があるのは1年目の自分のおかげ、あの緊張と不安を乗り越えた去年の自分、ありがとう。

小屋に着くと、数日早く小屋入りしていたエミリーとハグ。「さやか!!久しぶりね」あ〜戻ってきたんだなぁ。

「あなたの部屋とってありますからね」他の小屋に配属されたスタッフはこの3日間の間客室を使いますが、この小屋で働く私たちスタッフは、スタッフルームに早速向かいます。部屋に行くと扉には張り紙が。

マネージャーのエミリーの字です。他のスタッフが入らないように()、しっかり部屋をsaveしてくれていました。どの部屋よりも眺めが良く、ダブルベットを1人で使え、日当たりが良い部屋です。私の向かいはブリッジの名前が書かれた貼り紙があります。デイジーとメグも私たちと同じフラットを使うことになりました。

午後は火災訓練があるということで、始まるまで早速荷物をunpackします。どこに何をおこう?結局去年と同じように物を置き、壁に地図を貼りました。部屋の箪笥を開けると、去年捨てるに捨てられず、自分のバッグにも入らないからと置きっぱなしにしていたものが、そのまま置いてありました。来年もこの部屋に戻ってくるだろうし、、、と思っていたのが現実になり、やっぱりね、と自分にぼそっと呟きます。

火事についてのプレゼンテーション、火災訓練は2時間ほどかけて行われ、外で消火器を使った実践もありました。止むことのない雨が降る中での訓練は寒くてたまりません。傘をさす人は1人もおらず。みんな、これじゃ風邪ひくよ〜と思うのは日本人の私だけでしょうか。

その後は、ラウンジに集まって、自己紹介タイム。計67人がひとりひとり名前、出身、配属の小屋、小話(あれば)を言っていきます。久しぶりに大人数の前で自己紹介、またまた、お腹が痛いです。

スタッフは、ニュージーランド人につぎ、UK出身が多かったような気がします(私にはよくわからないノリがありました)。それからオーストラリア、南米の国々からも。アメリカ人は片手で数えるほどもおらず、アジア人は、私だけです。入国の制限もなくなりましたし、ワーホリ人口が増えて日本人いるかなぁと思っていましたが、いません!

英語のシャワーを久しぶりに浴び続け、疲れてきた頃、やっと夕食の時間。これからの数日は、交代で各小屋のchefcookが食事を作り、lodge attendantが片付けを行うようです。

夕食の後は解散。私はそそくさと部屋に戻り、部屋の整理を再開、シャワーを浴びて洗濯、そしてこの日記を書いています。

入山したら下山。これは日本の山小屋の支配人の言葉です。昨日全く同じことを、去年一緒に働いていたキャサリンも言っていました。下山日にはその言葉の意味がよくわかるのですが、入山初日は、目の前の6ヶ月が永遠に思えます。さぁ、これからどんな日々が待っているのでしょうか。

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