162日目〜166日目 長い5連勤

5連勤のち1日のお休み、そして2日働けば下山。というのは前々からわかっているのに、この5連勤は長く感じて仕方ない。皆には「さやちゃんと⚪︎⚪︎するのも最後だね」「このシフトも最後だね」と言われながら毎日仕事を淡々とこなす。私の頭の中は一刻も早く帰って休みたい、である。山小屋生活では毎度のことながら終わりが目の前までくると、さっきまで30%くらいはあったはずの私の充電がいきなり5%以下になり、時間が早く進まないだろうかと、必死で犬掻きをしながらあっぷあっぷ、波に飲み込まれないよう泳がなければならない。

残された時間は少ないのだから、休憩時間に外をふらりと歩いてもいいのだろうが、そんな気力も沸かない。公衆トイレに100円のチップの集金に行ったり、掃除の時間に戸を開けて外の木を眺めたり、その程度だ。

小屋の中では暖炉がつき始め、支配人は半袖姿に汗をかきながらせっせと火のお世話をしている。あぁ、この季節の山の空気がとても好きだ。今からが山小屋生活の醍醐味と言っていいくらいだ。今この季節と、入山してまもない頃の、人は少なく空気がスンと冷たい、どこか寂しく感じる山の雰囲気が本当に好きだ。人の気配は消えていき山小屋が宿泊施設から私たちスタッフの家のようになっていく時間。こういう時間を過ごすと、山での生活も悪くないよなあ・・・と感じて、充電が5%から10%、20%とぐんぐん回復してまた来年戻ってきたくなるのである。

いやいや、そんな秋の山小屋マジックにかかるものか、と甘い森の香りを追い払い、気持ちを下山日に向けていく。

下山までに終わらせなければならないバッジ制作はというと、なんとかデザインが完成した。業者さんから印刷されたサンプルを送ってもらっており、あとは2パターンある色をどちらにするのか決めるだけとなった。ここまで本当に長かった・・・。時間があるのなら、もう少し拘りたかったが・・・。手拭いもそうだが今回メールでのやり取りとなり、私の色の感覚を業者さんに伝えるのがなかなか難しく、次回があるのなら、こうしたい、という気持ちがたくさんあるので、忘れずに覚えておきたい。

 

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