【103•104日目】一週間前とは違う雪

10月23日はキッチンの掃除をした。キッチンには大きな調理台が4つあり、2つずつくっつけてある。それぞれ台の下は棚になっていて食器や調理器具、調味料や乾物がしまってある。今日はその台を移動させて床掃除をした。

時間がある時に、小屋閉め作業を1つずつ終わらせていく。女性スタッフは主にキッチン周りや食料の整理をするようにと言われている。

その日の夜はぐんと冷え込んだ。翌日24日、外は刺すような風が吹いていた。音を聞くだけでも痛々しい。こんなに風が強いと、雪が上から降ってきているのか、積もった雪が風で巻き上げられているのか、何が何だかわからない。吹雪で雪が徐々に積もっていくのは初めてみる光景だった。

あまりにも寒かったので、久しぶりにチャイを作った。1から作るのはしばらくぶりで、分量の勘を思い出せず、いまいちだった。ストーブの近くで外を眺めながら休憩時間を過ごす。

今日で北アルプスの山小屋は多くが営業終了だ。それでも悪天候の中お客さんはぽつりぽつり小屋に上がってくる。常連さんやベテランの方々が多い。

こんな日は1日何事もなく小屋の中で過ごしたいものだが、夕方、もうお客さんは来ないだろうという時間に1本の電話が入った。動けなくなったお客さんがいるらしい。

「遭難しました」、その電話1本で小屋のスタッフはすぐに動けるわけではない。色々と手順を踏んでいる間に外の天気は荒れていく一方だった。消灯の時間が近づく頃、男性スタッフが救助に向かった。私たちはどんな状態でお客さんとスタッフが戻ってきてもいいように、あれこれ準備を進める。

そのお客さんは無事だった。しかし、待っている間は、本当に落ち着かなかった。分かってはいるつもりでも、こういう体の芯からゾッとするような日を体験すると、何も知らなかったことを知らされる。

 

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