【休暇1•2日目】急な休暇、消えた1日

朝の掃除、ミーティングが終わったあと、支配人に声をかけられた。ちょっといい?

「今日のお昼から明日1日休みでもいい?」

・・・!!!またもや急な休みだ。前回同様3時間前に休暇が決まった。

午前中の3時間、最初で最後の外作業をした。小屋から山頂までの岩に○印をつける作業をしたいと何度か声をあげたが、ほかの作業をやってほしいとのことで外作業はこれまでさせてもらえなかった。

今日の外作業は、外にある小さなタンクを掃除・消毒して、2階の大部屋に入れる作業だ。

小屋の水は、小屋裏にある大きな3つの主要タンクから、小屋の外にあるパイプを伝って、出るようになっている。しかし、この季節になると外のパイプを通る水は朝晩凍ってしまう。なので毎晩パイプを外して水抜きという作業をする。

それが、まあ、大変だ。消灯頃行う作業だが、寒い中男性スタッフは着込んでヘッドランプで手元を照らしながら行う。朝、陽が高い位置まで来た頃には、またパイプを繋がなければならないし、その作業が終わるまでは毎晩ストックしている鍋ややかんの中の水を節約しながら使うことになる。雲が分厚く陽が出ない日は、昼頃までその水を使い、水道から水が出ない、なんてことはよくある。

その面倒を解決するために、小屋の中に小さなタンクを入れる。外の主要タンクから小さなタンクに水を入れて溜めておき、小さなタンクは小屋の中にあるパイプを伝って水が出る仕組みだ。小屋内のパイプを伝うので、朝晩凍結する心配は不要だ。

水抜きなんて作業をせずに初めっからそうすればいいじゃないか、と思うかもしれないが、小屋の中にタンクを置いて水がいつでも出せる状態だと、“節約“を心掛けていても水を使い過ぎてしまう。特に水場がいつ枯れてもおかしくない時、水場の締め作業が終わった時は、水の無駄遣いは禁物だ。なので、小屋の中にタンクを入れる作業は、営業終了前のお客さんが少ない時期にタンクの水の残量を見ながら支配人が決めていく。

外の小さなタンクがある場所に行くと雪に埋もれていた。蓋を開けて中を覗き込む。普段使っていないものだが、中には少し残っていた水が氷になっていた。透き通る氷を割って外に出し、中を空っぽにする。タオルで中を何度か拭いて消毒、清掃した。快晴の空の下、陽を浴びながら外作業するのは気持ちいい。なんて思うのは、今回の外作業が軽作業だからだろうか。そうこうするうちにお昼の時間になった。

休んでいいよ〜。

今から1日半休みだ。午後も天気は良いようだ。週末は先週と同じく雪が降り荒れる予報だった。迷わず、カメラを持って散歩した。

4日前の雪はあっという間に稜線上から消えた


うさぎの足跡はYの字

夕日の時間は大抵夕食の準備でてんやわんやしているので、今日は思いきって日が沈むまで山頂で寒い寒い言いながら写真を撮ることにした。贅沢な時間だ。360度の展望なので、一周ぐるりと写真を撮ってまた元の場所をみると、景色が変わっている。何回ぐるぐる回っても飽きることがない。

翌日は、何をするでもなく、小屋の中でじーっとしていた。充電の1日だ。夜、従食の時間にキッチンへ降りていくと、1日見かけなかったけどどこにいたの、と皆に声をかけられた。

情勢もあり、今シーズンは必ず全員14日間の休暇を消化するように言われている。今日の休みは13日目だ。あと1日休みがあるはずだが、この調子だと休みは自然消滅のような気がする・・・。まあ、今日1日泥のように寝たし、あと2週間頑張るか・・・!

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