今日から3日間休みだ。今日は1日西岳を目指して歩き、明日明後日の2日間は、今季2度目となる隣の山小屋に宿泊しようと決めた。
遠くまで縦走したい気持ちもほんの少しあったが、せっかくの休みだし疲れることはしたくない。近所の行ったことのない山小屋に泊まろうかとも考えた。電話で確認したが、営業最終日なのでもうこれ以上予約は受け付けていない、という返事だった。残念だが仕方ない。
朝6時半、必要最低限の荷物をザックに詰めて、小屋を出た。ああ、嬉しい、青空の中1日中外を歩くことができる。
岳樺の黄葉と、高山植物の紅葉、変わらず青々としているハイマツ。なかなか前に進むことのできない景色が続く。
休憩時によく歩く稜線を、横から見ることのできる位置まできた。こんな形をしていたのか。あの沢が、小屋の水源地か。いつも昼寝しているのはあの岩か。そんなことを考えながらぼーっとする。
進めば進むほど、遠くに見えていた山は近づき、自分のいた山小屋は離れていく。
この日は、先週泊まりに来た友人が、道中食べようと思ったけど食べなかったし、持って帰るのは荷物になるから・・・とくれたカップヌードルトムヤムクン味を食べた。小屋にはしょうゆ味とカレー味しかないので、変わり種は贅沢品だ。遠慮せずにもらい、無事今日のお昼ご飯となった。
食べていると、猿が私(の荷物)を狙っているような気配がした。また猿か・・・。目を合わせずにそそくさとその場を離れた。この辺は猿がたくさんいるようだ。
そういえばすれ違う人は少ない1日だった。時期が時期だけに閉まっている小屋も多い(情勢もあり休業している小屋もある)。熊鈴や足音なんかは、すぐに耳に入ってくるし、人にすれ違った際には色々と話し込んでしまう。
さらに先まで歩きたかったが、この日は睡魔が激しく、気分も乗らなかったので、中途半端な場所で引き返した。とはいえ、贅沢な山歩きができたので文句なしだ。
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