Week off ② 5日目 ジンジャービール(ケプラートラックの感想)

雨の中の出発

夜中の1時頃、雨の音で1度目が覚め、あぁ雨がついに降り出したかと思いながらも夢の中へ戻り、朝の6:00前に目が覚めます。雨の中テントを片付けるの、嫌だなぁと起こるはずのないミラクルを待つかのように寝袋の中でしばらく夢と現実の間を彷徨います。

雨はもちろん止むことなく、濡れながらテントを片付けザックに荷物をまとめ、トイレに行き、歯を磨いて出発。朝ごはんはしばらく歩いてシェルターについたら食べようと言うことになりました。

足の限界は来ていませんが、肩や背中が疲れています。重い荷物を担いで1日の半分の時間歩き続けるのは、楽ではありません。

シェルターではヨーグルトにグラノーラを朝ごはんとして食べます。雨はひどくなるかと思っていましたが、そんなことはなく許せる範囲内の降り方です(笑)。小雨とは言い難いですが、ザァザァ降ることはなく、しとしとと言ったところでしょうか。

森の中から、景色が開ける場所に出たり、また森の中に戻ったり。

緑の森

歩き続けていると、辺りの様子がガラッと変わります。見渡す限り“緑”という森の中を歩きます。長時間歩いており疲れも出てきているからか、その景色を目にしてすぐは気づきませんでしたが、数分したのち、私の疲れた頭がハッと気づきます。すんごい綺麗、、、。

景色に見惚れている時以外は、私の頭の中は歩き終えた後の”ジンジャービール”、”シャワー”でいっぱい。「歩き終えたらまずはジンジャービール飲むんだ!アイスもいいね。アイスコーヒーも飲みたいし!」と話します。前回のウィークオフで行ったバーのジンジャービールがとっても美味しく私たち2人とも気に入っているのです。「あのジンジャービールは飲まなきゃだね」

疲れている私を、あと◯キロ、あと少し少しと励ましてくれるアレックスは、ペースが緩むことなく、たったかたったか歩きます。途中、小屋に立ち寄り水を補給し、景色の良いところで昼ごはんも食べ、最終地点までずんずん進みます。

▲途中立ち寄った小屋からの景色

雨の中のゴール、そしてジンジャービール

最後の1時間弱は予報通りの雨がしっかりと降り、濡れながら歩きます。降り始めるタイミングが最後のこのタイミングでよかったと思いながら駐車場へ向かいます。

無事62km歩き終えた後は車に乗り、シャワーを浴びるためテアナウの街中へでます。テアナウには公衆シャワー・トイレがあり、時間制限はありますがシャワーに安く入れる場所があるのです。ハイキングの起点となる小さな街、ありがたい施設です。

私たちの働く小屋で今日が最終日のメグは、夕方のボートでテアナウに出てくるので、合流して一緒にご飯を食べて明後日までキャンプをしながら一緒に過ごそうと言う話になっています。合流するまで、私たちはとりあえずのジンジャービール。

▲サラッと飲めるこのジンジャービール(アルコール)が今のところNZで一番のお気に入り

メグもそこに合流し、一緒に乾杯した後は宿へ3人で向かいます。キャンプをする予定でしたが、雨は止まず、雨の中すでに濡れたテントを張って寝る気にはならず街中にある宿に宿泊することにします。夕食は宿に併設している中華レストランへ行きお腹を満たして、その後はパブへ。テアナウは小さな街なのでお店が閉まるのも早く、22:00にはクローズ。それまで浴びるようにビールを飲みます。アレックスもメグも、私の3倍速で水を飲むかのようにアルコールを体の中に取り入れていきます。

明日は3人でハイキング?キャンプ場?とりあえず起きてから考えよう、アラームをかけるのはやめようと言う話になりました。

ケプラートラックに関して自分的メモ

時計回りか反時計回りか

今回は反時計回りで62kmの行程を2日間で歩きました。季節は夏真っ盛り、1月の中頃です。何を重視するかによって、何日かけて、どこに泊り、どちら回りに歩くのか決めるの良いかと思いますが、個人的には次回があるとすれば、今回同様反時計回りに歩くのを選ぶかと思います。そうすれば1日目の体力があるうちにケプラートラックのハイライトである稜線歩きができるからです。

森林限界から朝日を見たい、テント泊ではなく小屋泊がいい、景色を楽しみながら時間をかけて歩きたいといったように、何を優先するか次第で行程が変わります。

歩きやすいトラック

Great walksの一つであるケプラートラック。日本でも、ニュージーランドでもよく名前は聞いていましたし、SNS上で写真を見かけることも多く、いつか行ってみたいと思っていました。行く前のイメージは“稜線歩き”。期待を裏切ることはなくそれはそれは気持ちよく、前にも後ろにも伸びる道は「ずっと歩いていたい」「歩いてきた道・これから歩く道をずっと眺めていたい」と思わせてくれました。稜線美以外の点で今回実際歩いてみて感じたのは、その道の歩きやすさ。危険だと感じる場所や、歩きづらい場所はなかったように思います。DOCの方々や整備に携わっている人には心から感謝です。

稜線歩きと森歩き

稜線の美しさ・歩きやすさのほかに印象的だったのは、稜線歩きと森歩きのふたつを十二分に楽しめるところ。途中、もう十分・・・と思うことももちろんありましたが。森林限界の上と下を何度も行き来することはなく、一度上に上がれば稜線歩きが続き、降りれば森の中をずっと歩くことになります。稜線上からは湖を望むことができ、森歩きでは川や滝を楽しむこともできます。稜線を少しだけ楽しみたい、森歩きだけしたい、という人は日帰りでトラックの一部分だけ歩いても十分楽しめるのではないのかなと思いました。

小屋泊、テント泊の予約は早めに

ケプラートラック上の小屋、テント場はDOCのサイトから事前予約が必須。しかし人気であるこのトラックは、特に小屋は予約がすぐに埋まってしまいます。予約はギリギリではなく事前にしておくのが無難。予約が取れない場合は、直前にキャンセルが出ることもよくあるようなので、DOCのサイトはこまめにチェックすると良いかもしれません。

小屋泊か、テント泊か

ケプラートラックを歩こうと決めた後、1番に迷ったのがこれ。一緒に働いているメンバーにケプラートラックを歩いたことがある人は何人もいたので、アドバイスはたくさんもらいました。小屋泊の方が快適で、キアからテントを襲われる心配がないという人もいれば、小屋は毎日のように満室だからbusyでcrowded、テント泊の方がゆっくりできるはずという人も。

今回は小屋に空きがなかったこともありテント泊にしましたが、私はテント泊でよかったかと思います。テント泊を勧めてくれた友人の言う通り小屋の中は宿泊者で溢れていました。泊まったのはアイリスバーンで、寝る前にはテントに入ってしまったサンドフライを30匹以上捕まえる羽目になりましたが、小屋生活で慣れているので、まぁ仕方ないなといったところ、、、(汗)。どちらを選んでも、食糧は自分で持っていく必要があるため、テント泊分の装備を担ぐか、小屋のベッドで寝るのか自分の身体と相談して決めるのが良いかと思います。

テアナウの公衆シャワー・トイレ

歩き終えた後、シャワーを軽く浴びたい!という人は、テアナウの街中にある公衆シャワー・トイレはおすすめです。カタカナで「テアナウ シャワー」と検索すれば出てきます。

ケプラートラックを周回したとは言え一度しか歩いていないので、また歩けば感じること、見えるものが変わってくると思います。また足を運びたい、そんな場所になりました。行くことを迷っている人、行く機会がある人にはぜひぜひ進めたいトラックです。

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