9/13〜14、1泊2日で燕岳〜大天井岳〜常念岳を縦走してきました。天気が最高すぎたので稜線から撮った写真多めでお届けします。これから行く方へは少しでも参考になれば!山に興味ない方へは少しでも興味を持ってもらえれば!と思います。
9/12(木) 帰宅後、制限時間は1時間。このまま目がさめるまで寝てしまいたい気持ちを押さえ、無理やり山モードに切り替えて荷造り+お風呂をチャチャッと済ませ、川崎駅に集合。今回のメンバーは山歩きの相棒ぐちこさんと、隊長の3人です。運転手は隊長、SAで休憩と買い出しをしながら、北アルプスの麓・安曇野へ向かいます。今回は縦走=登山のスタート地点とゴール地点が違うため、車は安曇野しゃくなげの湯に置いて、往復共に温泉から登山口間はタクシーを利用することに。
しゃくなげの湯〜中房温泉〜燕山荘
朝4時、予約しておいたタクシーがしゃくなげの湯に到着。辺りはまだ真っ暗。この時間は秋の虫の鳴き声のせいか関東に比べて涼しく感じます。タクシーに荷物を乗せたら燕岳の登山口である標高1,462mの中房温泉に向けて出発。1時間弱山道をあがり、私は案の定車酔い。安曇野のまちから1,000m上がって木に囲まれたこの登山口は日が昇る前ということで更に寒く感じます。温かいスープとおにぎりで身体を徐々に起こして、ヘッドランプがなくても足元がなんとか見えるかな、という明るさになった5:10頃、登山口出発。
中房温泉〜燕山荘の標高差は約1,300m。その間にある休憩箇所は第一ベンチ、第二ベンチ、第三ベンチ、富士見ベンチ、合戦小屋。日が昇り始めたとはいえ樹林帯の中は止まると汗が冷えて寒いので、休みすぎないように気をつけながら燕山荘を目指します。9月中旬ですが、合戦小屋にはまだスイカがありました。ぺろっと食べて稜線に出ます。
この景色を見た瞬間、雲海という言葉の存在を忘れて、「雲の海みたい・・・雲の海・・・」と言ってしまいました。隣からは「だから雲海って言うんだよ」と冷たいツッコミ(笑)。燕山荘が近づくにつれ、所々青い空が雲の隙間から顔を出します。そして小屋につくと、これは本当に自然につくられたものなんだろうか、と疑いたくなるような美しさの”北アルプスの女王”燕岳が目の前に。何度見ても感動します。って言葉がもったいないくらいの美しさです。
燕山荘〜燕岳〜燕山荘
睡眠時間が短かったので、私は燕岳にはいかず一人お昼寝してようかなと思いましたが、どんどん晴れ間が広がるのを見ていると我慢できず、山頂まで行く隊長とぐちこさんに着いていくことにしました。燕山荘〜燕岳の往復の道は歩きやすくて、景色も最高、やっぱり何度きても好きだな〜。
山頂は、金曜日とはいえ人がごった返していました。明日はもっと大変なことになりそうな予感。
私たちは、さらに先があるので長居する訳には行かず、ささっと来た道を戻ります。
燕山荘〜大天荘〜大天井岳
ここを歩くのは2年ぶり。その時は、雨風の中で修行のようだった稜線歩きで、何にも見えず、思い出も真っ白です。今回は本当に天気に恵まれ北アルプスが丸見えで、ぜんっぜん前に進みません。何度もアップダウンを繰り返しながら、稜線歩きを楽しみます。
後ろを振り返るとさっきまでいた燕岳。少し離れるだけで印象が変わります。
燕岳は、その日の最終地点・大天井岳の北に位置します。進行方向からすると右手、つまり西側には槍ヶ岳初め、穂高連峰、鷲羽岳、立山、剱岳、がずらりと並びます。
その山々の向こうからじわりじわりと雲が流れてきていました。
反対側、左手つまり東側は安曇野のまち。びっしりと分厚い雲で覆われていて、山の上にいる私たちからすると見事な雲海、下界の人にとってはどんよりとした曇りの1日だったのでは。
稜線歩きは、本当に最高でした。登山道の多くは西側で、時々東側に入り込みます。西側にしか咲かないコマクサはもう時期は終わっていましたが、東側に入ると初めましての小米草に合う事ができました。可愛すぎる。文字通り、小さな米粒のような姿です。西洋ではアイブライトの名前の通り、目に関する症状に聞くハーブとして古くから知られます。
大天荘までの上りはしんどかったけれど、振り向くと歩いてきた稜線が全部丸見えだったので、文句なしです。
大天荘が近づくにつれて、さっきまで自分の目の高さだったはずの稜線が見下ろせます。この時点で心は達成感で溢れそうなのに、また一歩一歩と進むと、さらに遠くまで見渡せるようになるから、山登りってやめられない。
足元にはイワツメクサが咲いていました。
大天荘から大天井岳へは15分足らず。私の好きな岩場をせっせか登れば、もう何もいらないな・・・ってくらいの絶景が広がってました。
大天井岳、2,922m。
自分が歩いてきた稜線、燕岳、さらに向こうには、立山、剱岳、針ノ木岳、その東側は白馬方面のはずです。
拡大すると、剱のかっこいいぎざぎざしたシルエットがわかります。
雲の流れは早く、小屋が見えたり隠れたり。
一度荷物の整理をするために小屋に戻り、おつかれさまのビールを一杯お腹に流し込んだ後、夕日の時間、また山頂の手前まで行きました。(なんか足元おぼつかななと思ったら呑んだからかと後で気づく…)
西にしずんでいく太陽の光が、空の色をこれでもかというくらいに変えていきます。一瞬一瞬がもったいなくって、夕食の時間は18:10からだからそれまでに戻っておいでね、と言われたにもかかわらず、18:30頃にやっと小屋に到着。
中秋の名月だったこの日、三脚を持ってくれば良かった。
夕食はハンバーグにお味噌汁、なんだかたくさんお皿に載ってましたが覚えていません。十分すぎるほどの夕食をいただきました。20時頃には就寝、目が覚める事なく熟睡・・・。
続く・・・
2019.10.4 夕日と槍ヶ岳
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