私以外はweek offや連休で小屋を出て街に出ていますが、私はこの2ヶ月近くまだ1度も小屋を出ておらず、10日後に迫ったweek offが待ちきれません。早く街に降りてアンダウンロードされた音楽を取り戻し、youtubeや映画を見たり、LINEでやり取りしたり。
と、毎日思ってはいるものの、心のどこかで、今の隔離された環境は自分にとって十分であり、これ以上の情報を頭や体に入れたくない、というのも事実。家族のように11人のスタッフと生活して、同じ仕事を繰り返し、同じ山を見上げ、決まった時間に同じメンバーで夕食を食べ、気温と天気で移り変わる景色を楽しむ。山小屋での生活は、国や山が変わってもやはりシンプルです。
▲今日の定点観察
朝6:30前、部屋を出ると昨日見ることのできなかった丸い月が、目の前で私を待っていました。朝早く起きて、散歩でもしようかといつも思うのですが、夜型人間の私にとってはやはり難しいです、仕事の時間に起きるだけで精一杯です。
午前中仕込みをしつつ、チャイレッスン。みんなのお母さんエミリーが「チャイの作り方を教えてちょうだい。今日はメモしますからね、これで1人でも作れるようになれば、いつでもたっぷり飲めるし、家でも作れるわ」と。前にもざっくり作り方を教えましたが、今日は気合が入っています。私にレシピなどなく、この数年、気が向いた時に作り、徐々に分量や時間を変えながら今のチャイに辿り着きました。が、まだexperiment段階のチャイなので、誰かに教えるまでもありません。それでも「私は冬の間はたくさんティーを飲むのよ。ティーが大好きなの。さやかのチャイは本当に美味しいから、これは教えてもらわないとね！」
こうやって料理の手順を教えたり、教わったりしながら、料理に関するボキャブラリーは少しは豊かになった気がします。最近覚えたのはsimmer。沸騰前の段階のふつふつしていることで、見習いcookロビンによると、イライラした状態にもこの単語は使えるそうです。ひとつまみはpinch、スプーン山盛りはheap、水分を飛ばすはsweat off。レシピに使われる英語は簡単でありながら理解できないことが多いのでつまづく度に勉強になります。
13:30頃には仕事がひと段落し、従食は「朝ラン中にいつも従食メニューを考えるんだ。I know what I do exactly today so you don’t have to worry about that, just go outside and enjoy this sunny day」と、愉快なchef ケイシーが言ってくれたので、その言葉に甘えるこに。14:00前にはシフトを終え、明日の朝までフリーです！！朝起きてからフルーツを齧る程度で何も食べていなかったので、冷蔵庫にあるものを食べ、散歩することにします。
昨日見つけた場所が気に入ったので、ザックにお絵描き道具を詰めて、小屋から15分歩きます。ちょうど日陰で、川を挟んで目の前に小屋が見える場所。倒木がたくさんあるので座って絵を描きました。小屋に来てから2ヶ月近く経ちますが、絵を外で描いたのは初めてです。今週は毎日のようにB/Cシフトで午後はゆっくりできそうなので、天気に恵まれ気が向きさえすれば絵を描く時間をとりたいところです。
約2時間外で過ごし、従食の時間に合わせて小屋に戻ります。小屋の中は暑くて暑くてたまりません。私の部屋は幸いにも日当たりが悪いので、カーテンを閉めていれば小屋のどの部屋よりも涼しく、キッチンと比べれば5度は気温差がありそうです。夕食後、自分の部屋で涼んでいると、ドアの向こうから優しいお姉さんの声が聞こえてきます。「さやか〜泳ぎに行かない〜？」泳げる格好に着替えて2人で湖へ向かいます。皆は毎日のように休憩時間に泳ぎに行っていますが、私は3回目です。天気によっては冷たくて、いてもたってもいられませんが、今日は水の中にいるのが気持ちよく、数十分水の中に浸かることができました。あぁ、気持ちいい。
森の中を歩いて、湖で泳いで、外で絵を描いて。ハンモックさえ届けばもう言うことなしです。1月4日にオーストラリアから発送され、今月中旬〜下旬には届くはずです。んーっ、待ちきれません。散歩をしながら毎回、この辺に張ろうかなぁ、ここなら誰にも見られないし景色もいいなぁ、と考えています。すでに2箇所ほどはハンモックスポットを見つけています。兎にも角にも楽しみです。
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