【14日目】Day off! with メグ

今日は待ちに待ったしっかり者のメグと2人でハイキング。メインのトラック上からは外れた、off trackD Passにいく日です。1週間この日を楽しみに頑張ってきました。数日前から天気予報を何度もチェック。すっきりした晴れではなさそうですが、雨はないという予報。昨日の夕食時、しっかり者のメグ「明日は雨は降らないみたい。昨日今日の雨できっと歩きにくくなってるだろうけど、still we can try !

 

▲今日の定点観察

7:00までは寝たいという彼女のリクエストにより、7:00過ぎにスタッフルームで朝ごはんを済ませ、ランチボックスを各々準備。しっかり者のメグ「それだけしか持っていかないの?7時間は歩くからお腹空くはずよ!バナナみつけたよ、これ持って行きなよ!」

8:00過ぎに小屋を出発。うーん、見事な曇天。青空は雲の向こうに、すこーぉし見える気もしますが、気のせいかなと思わせる程度。まずは、休憩時間の散歩でも行ったことのある小屋の裏からのnature walkを進んでいきます。川沿いに出たところで、今日の難関その1cross river、渡渉です。膝下まである深さの川をささっと渡ります。10歩足らずのの距離ですが、靴も靴下もタイツも全てが濡れます。今日はそういう日なので、気にせずにそのまま森の中に入っていきます。

昨日までの雨のおかげで、森の中も全てがしとしと。このD Passへ向かうトラックはoff trackなので、主に小屋の人間やDOC(ニュージーランドの環境省といったところでしょうか、皆ドックと呼びます)が道整備をするために入る程度で、道はあってないようなものです。オレンジの三角マークがあるのでそれを頼りに進んでいきます。

オレンジの三角マークは二等辺三角形で、鋭角が進む方向を指しています。川を渡った後は斜度のある道が続き、私はしっかり者のミアについていくのに必死。彼女は走るのは嫌いだそうですが、小屋で働き始めてからすることがないので、I’ve started running, I fucking hate it but what else should I do!とのこと。彼女の基礎体力は、私には少し速く、、、。

息が切れ始めたところで、早速オレンジマークを見失います。皆に倒木は多く、道を探すのは難しいので迷いやすいと聞いていたので驚きはしませんが、とってもわかりづらい!2人でジャングルの中を彷徨います。「It looks like a trail isn’t it ?」「こっちよね?とりあえず行ってみるか!」「I can’t see any signs hmm」「we got lost ahhhh」「どーすればいいのか分からんわ!」このフレーズの繰り返しです。

数十分歩き続け、やっと、オレンジマークを見つけました。私「There is a sign!!!」その後数十分順調でしたが、またもや迷子。倒木は数え始めたらキリがないほどあるのですが、この時見た3本の倒木はおそらく最近のもので、根こそぎ剥がれ、ふかふかな土も全部持っていかれて、その下の層にあたる岩盤まで見えています。岩が見えている部分は、私の従部屋(6-8畳程度の部屋です)2.3倍はあります。自然の怖さを思い知らされます。「歩いてる途中に木が倒れてくるなんて想像してみてよ、どんな音立てるんだろうね。It’s cool tho.

大きな倒木を迂回しながら歩いていると、それはそれは、道に迷うはずです。うっすらとした霧が森の中を漂い、私たちは森林限界(ニュージーランドでは1000m)に向けて歩き続けます。迷子になりつつも、足を置けそうな場所を探しながら登っていきます。

靴は川で濡れたのでもちろんびしょびしょですが、タイツや上半身もだいぶん濡れてきました。腰のあたりまでシダ類の植物がびっしり生えており、その間を縫うようにして進まなければならず、さらにあちこちから伸びる木の枝も頭上を覆っており、露が雨のように落ちてくるのです。歩き始めは汗をかいていましたが、オレンジマークを見失ってからは、進もうにも道がわからないのでゆっくりで、身体も少しずつ冷えてきました。

こらしんどいわと思いながらも、1人で迷っているわけではなく、2人であーだこーだ言いながら歩くので、何だか楽しくもあります。歩いているというよりも、木が、森が、動いているような錯覚さえ覚えます。自分は座っていて、星が動いているプラネタリウムのように、です。目の前に広がるジャングルは進んでも進んでも同じ景色、空は真っ白、時々鳥が鳴く程度です。その鳴き声は時々、私たちを嘲笑っているようにも聞こえます。

「上に行っても景色見えなさそうね、森林限界までいって、ダメそうだったら引き返そう。I mean what the point !!

もう、オレンジマークに頼って歩くのはやめ、森林限界を目指すのみ、と小屋を出てから3時間近く経った頃でしょうか、目の前に現れたオレンジマーク。私「マークがあったよ!!!」しっかり者のメグ「やったぁー!」

その後は迷うことなく森林限界まで出ることができました。案の定、ガスガス。なーんにも見えません。足元は緑に覆われてるのですが、雨でぐしょぐしょ、座ることもできず、立ったまま持ってきたランチを食べます。

ガスが取れるのを待っても良いかなと思いはしましたが、疲れていたので口には出さず、また彼女にもさらに上へ進むという選択肢はなく、30分の休憩後、ジャングルの中へ戻ります。ちょうど森林限界あたりは、水たまりが多く、靴は泥だらけになります。もう2本の足で歩けるだけでありがたいと思えてきます。

帰りは、あら不思議、オレンジマークを見失う事はありません。すいすいと下山。登って行く時に見たマークの2.3倍の数のマークが視界に入ってきます。なぜあんなに道に迷ってしまったのかわかりません。

そして、そして。降りて行くうちに、空が明るくなっていきます。山あるあるです。何なら青空が広がっていきます。昼ごはんを食べたところで待てばよかったかな、あの時引き返せばよかったかなとと思いますが、まぁ、悔いはありません。たくさん歩いてたくさん迷って、良いエクササイズになりました。

帰り道に、カカという鳥を見たのも、今日のハイライト。頭は白く、身体はグレー、羽の内側はオレンジです。2羽が向き合って木に止まっているのをしっかり者のメグが見つけたのです。写真は撮りませんでしたが、止まっている姿、木から羽ばたいて行く姿を見ることができました。カラスの2倍の大きさはあるでしょうか、いや、3倍?鳴き声も独特で、なんと言っても羽のオレンジ色が目を惹きます。小屋に戻ってみんなのお母さんエミリーに報告すると、「カカとかなんとかいう鳥よ!カカだったか、カカなんとかだったか。そうそういう感じの名前よ!」と。愉快なchefケイシー「それはカカだね!」

小屋に戻ってからは、スタッフにすれ違う度に今日の出来事を報告します。「帰ってくるの早かったね!」ー「上まで行かなかったよ、道に迷って〜、かなりのガスガスで〜」

私たちがアドベンチャーを繰り広げてる間に小屋のスタッフも出たり入ったりで、優しいお姉さんブリッジはweek offで街に降りるところ、生意気なミアはここの所体調が悪く同じく街に降り、見習いcookのロビンも付き添い。みんなの姉貴キャサリンは仕事で隣の小屋へ1日行っているようで、先週からweek offで街に降り、別エリアのハイキングを楽しんでいたのっぽな山屋ミックはコーラとウイスキー片手に小屋に戻ってきていました。毎週12人はweek offで不在なので、全員が揃うという事は、シーズン中一度もなさそうです。

シャワーを浴び洗濯した後は夕食の時間。その後は誰もパソコンを使っていなかったので、給料の確認をします。会社専用のサイトから確認ができ、振込予定額と、内訳(日給、食費光熱費などの控除分等)を見ることができます。給料日は月に一度の日本とは異なり、2週間に一度振り込まれます。どうやら見る限り私の給料は”lodge attendant”の日給になっています。1月まではcookとして働いているので、cookの給料でも良いはずです。近いうちに事務所のマネージャーと直接話す予定なので、確認しないといけません。しっかり者のメグ「それはおかしいよ、cook分の給料をもらうべきよ!確認しないとね!!」

私のポジションと給料の確認はもちろんですが、よく考えると給料の振込先を、まだ会社に伝えてないことに気づきました。ニュージーランドに来てからは、口座を開設し、IRDナンバーを取得することで頭がいっぱいで、その辺抜けていたのです。事務所のマネージャーにメールを入れ、どうしたら良いのか確認してみることにします。

そうこうしているうちに19:00。外は曇りですが気持ち良い気温だったので、寝る前にともう一度ボート乗り場までお散歩、そのあとはnature walkに寄り道して小屋へ。今日も天気のせいか、湖の色が違って見え、苔に覆われた木々の間から見る深い青緑色の湖が、西陽に照らされています。何度も止まっては眺めを繰り返しました。

いやぁ、良いday offになりました。明日からも仕事、頑張れそうです。D Passに関しては再挑戦できる日が楽しみです。

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