4日目 頭が痛い

昨日の日記を読み返しましたが、読み返しても何をしたのかdetailがほとんど思い出せないくらい、今日はよく働き、頭をフル回転させました。4日目にして限界に近づいています(真顔)

朝は6:45から朝食の準備。ちゃちゃっと済ませた後は、昨日の失敗を活かし、自分の昼ごはん用のサンドイッチを作ります。

昨日から泊まりにきているガイドが、次の小屋に向かって歩き始める頃、窓の外では雪が降り始め、小屋を囲む周りの山々は雲に包まれます。日本人ガイドのたけさんと少しおしゃべりができ、「大体シーズン初めか、ガイドトリップで何かしら起こるんだよね。今年は雪、これはなかなかないね〜」山の上で雪が降ることがあっても、シーズン中に私が働く小屋付近で雪が降ることは珍しいようです。「ビザ取れたんだね、良かったね。冬も働けるといいよね」「冬はオーストラリアに行く予定で〜」「オーストラリアはペイが良いよ〜」

▲定点観察

外では雪が降り続ける中、ガイドたちは短パンで小屋を後にし、小屋の中にいるにも関わらず震える私はラウンジの暖炉の近くで、water bottlehot coffee片手に、ティナとpaper workを進めます。会社から決められたレシピ、メニューを見ながら、発注すべき食材、下準備の手順を細かくリスト化していきます。

去年とメニューはほとんど変わりませんが、マネージャーのエミリー曰く、私たちの好きなようにアレンジしていいとのこと。ティナは、これもやってみたい!あれもやってみたいとアイディアが溢れて昨日寝れなかったそうで、それらも含め全て紙に書き出していきます。シーズンが始まったら実際そこまで手が回るだろうかと、内心不安ですが、やってみないとわかりませんし、まずは彼女の方法に従いつつ、去年の例も出しながら、話を進めていきます。

12:00頃、リサプライのヘリが来たのでpaper workを中断し、食料整理モードに切り替えます。何をどこに置くのか、2人で決めながら食料庫、冷蔵室、冷凍室を整理。

▲朝の曇り空から一転

ひと段落した後は、休む暇なく皆の夕食を作り始めます。ティナのアイディアで、今日はコテージパイを作ることに。ニュージーランドではそう呼ばれるパイ、「アルゼンチンではポテトパイって言うんだけどね」とティナ。スペイン人のアリス「私たちもポテトパイって言う、言う」スペイン語ではポテトパイ、英語ではコテージパイということでしょうか。

食文化の違いに関してはアメリカに留学していた時と去年の1シーズンで分かっていたつもりでしたが、今こうして戻って来て、嫌と言うほど感じています。世界が180度違います。まず、料理名を言われてもパッと思いつかない料理が多い、次に米、汁物、主菜、副菜、箸休めという概念がない、調理方法が大胆(これは私の主観)。他にもたくさんありますが、今疲れた頭で思いつくのはこの3つです。

私の中の当たり前を一旦頭の外に出し、ティナのアイディアに集中して、コテージパイを一緒に作り始めます。私は玉ねぎを切り、ティナはじゃがいもの皮を剥きます。マネージャーのエミリー「boys(lodge attendant の男子)たちにも声かけて手伝いをお願いして良いからね。あの子達は15:00まで暇してるだけだから」

コテージパイというのは2つの層からなり、下の層は、玉ねぎ人参挽肉トマト缶を炒めたもの(ビーガンオプションは、肉の代わりに豆)、上の層はマッシュポテト。これらをバットに敷き詰めます。層の間にゆで卵やネギを入れ、マッシュポテトの上にはマスタードをのせます。

オーブンに入れて温めるだけと言う状態まで準備をした後は、back to paper work。ここで休憩を取るはずでしたが、次回にあたる来週の水曜日のリサプライ発注リストを明日の正午までに街のオフィスに送らなければいけないとのことで、休憩はお預けに。

去年の発注リスト、今日のリサプライで受け取った食材のリスト、朝作成した今後必要になるであろう食材のリストを見比べながら、発注すべき量をひとつずつ考えていきます。

すでに疲れ切っている頭では、ティナの思考スピードについていくのに、必死。逃げ出したくなりますが、もう後戻りはできません。逃げるのなら夜逃げするか、マネージャーのエミリーに泣きつくかでしょう(苦笑)

昨日今日と丸一日ティナと仕事をしているので、彼女のことがわかってきましたし、コミュニケーションも取れるようになってきた気がします。昨日までの、外に対して不安=彼女と上手くやっていけるかの不安、何が不安かわからない漠然とした不安は消えつつあります。しかし。自分に対しての不安=リスト化された仕事を見たことで、自分が時間内に終わらせられるかと言う不安は、実際仕事が始まらないと消えません。慣れるまでに1ヶ月はかかるかと思います。

大丈夫、なるようになるとしか自分に言えません。

明日はマネージャーのエミリーが気を遣ってくれ、皆の朝ごはんを作ってくれるとのことです。「ティナとさやかには朝キッチンで仕事して欲しくないからね、朝は寝て、9:00からの朝ごはんに来てちょうだい。それから皆でミーティングしますからね。今が1番きついと思うけど、あなたたち2人なら大丈夫。」

しばらくはこんな風に、仕事内容の話しか日記に残せそうにありません。散歩に行く暇はありませんし、絵を描いたり、ハンモックでの昼寝をする余裕はありません。もう少し先になるでしょう、、、。山小屋日記というより、キッチン修行日記、でしょうか。

最後に。今シーズンからスタッフルーム(スタッフ皆での共有スペース)の中でのみ、wifiが使えることになりました。昨シーズンはスタッフルームにある1台のパソコンを皆で共有して使っていましたが、今年はwifiがあるので自分の携帯やiPadでネットが使えると言うことです。私含め多くのスタッフが、wifi が使えることに反対。ネットがない(に等しい)環境を求めて来たと言うスタッフは多いのです。ネットが使えると分かっていても、今のところ携帯に齧り付く人は少なく、スタッフルームから離れて泳ぎに行ったり、散歩に出かけたり、ラウンジでカードゲームをしたりしています。マネージャーのエミリー「これから営業が始まったら皆で夕食をとることになるんだけど、その時間、携帯は禁止ですからね。唯一全てのスタッフが集まって話しながら食事できる時間よ」

今日も、たらたらと書きました。不安からのお腹痛いよりも、今日は頭を使いすぎて頭が痛いです。明日土曜日は1日働いて、日曜日、月曜日は皆2日間の休みだそうですが私たちchefcookは半日働き、皆の夕食を作らなければなりません。頭を休められるのはまだまだ先になりそうです。

〜従食メモ〜
⚪︎コテージパイー詳細は上に。
⚪︎いつものレタスサラダ

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