今日からゴールデンウィーク本番、これから少なくとも3日間は40人前後ののお客さんが宿泊する予定だ。お昼の時間はランチ営業もある上、日帰り入浴、夕食のテイクウアウトもあるので、何かと忙しくなる。そして厨房の雰囲気も、特に夕食準備から片付けにかけて、殺伐とした空気が流れかねない。いや、今日のアレは、流れてしまったのかもしれない。
それでも皆が無事今日を終えられたのは、5月1日から、この小屋で10年弱働いていたという先輩スタッフが助っ人として私たちを支えてくれているからである。その先輩には、シーズン中ずっといてほしいと、心から思う。まず、明るい。そして、よく話しよく笑う。ギスギスした雰囲気が流れそうな時に先輩がいると、私たちの小さなフツフツの種がどうでも良いことのように感じる。そんな先輩が毎日お風呂掃除と従食を作ってくれているのだ。
もし先輩がいなかったら、どうなってただろうか。そんなことは考えたくない。
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一応今日は無事に終わった。しかし、まだ明日もあるし、明後日もある。なんだか、日に日に新人のスタッフが可哀想になってくる。
新人への教育、シフトの組み方、それぞれの役割分担。なんだか、上手くいっていない気がする。数ヶ月経てば皆慣れて、なんてことないのかもしれない。しかし、同じ人数、同じ勤務時間でもっと効率的に仕事を分担し進めることができる気がする。毎年同じメンバーが帰ってくるのならこれで良いのかもしれない。しかし、新人スタッフが毎年入る場合、スタッフのマンパワーに対して、お客さんの数が増えると考えられる場合は、改善されるべきだろう。
他の山小屋、他の国の山小屋はどういうふうにシフトが組まれているのだろう。
ニュージーランドの私の働いた山小屋は、今と比較するなら良い例であると思うが、他の例も見てみたい。今の私たちのようにストレスを感じながら働く必要はない気がする。マネージャーのエミリーの、私たちは働くためにここにいるけれど、同時にこの国立公園の素晴らしい自然を感じるためにここにいることを忘れちゃいけませんよ。こんな場所で、半年過ごせるなんて、限られた人しか経験できないんですからね。と言っていたのを思い出す。彼女くらいにストレスを背負いすぎず、楽しむ余裕を皆で作ることのできる、山小屋生活を送りたい。
とかなんとか考えていると、今日は外に一歩も出ず1日が終わってしまった。定点観察も、植物観察もしていない。太陽の光にまともに当たってないし、森の匂いも空気も吸うことなく終わってしまった。
これを書いている今、外は風が強く、絶え間なく風と風で揺れる森の音が聞こえてくる。天気は今晩から明日にかけて雨が降るようだ。山小屋にいると天気予報を見ないので、よくわからないが、明日は青空を見ることはなさそうだ。
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