奥多摩三山一座目、秋の三頭山

標高が高い方が登った!って達成感がある。日帰りよりも1泊、2泊の方が、山小屋よりもテント泊の方がどっぷり山に浸かれてわくわくする。初心者でも手(いや、足?)を出しやすくて、そんな経験ができる山となるとアルプスの無雪期、つまり期間は7〜9月の2〜3ヶ月の間。限られたシーズンの前後だって山に登りたいとは思うものの、なかなか興味関心の湧かない低山登山。天気もパッとせず、お目当の富士山も見えないとなると、さらに気分は向かず…という思考が180度ひっくり返る、曇りの日の日帰り低山登山を楽しむ方法、見つけました。

秋も終わりに近づき、どちらかというと冬が目の前の11月下旬。コースタイムは短めで、公共交通機関で楽に行ける、奥多摩三山の一つ三頭山は、東京の端っこ・武蔵五日市駅からバスで登山口へ行くことができます。当日は晴れの予報、富士山が見える山ってことで楽しみにしていたのに大外れ。思いっきり霧。太陽の光は雲の隙間から届くことはなく…しっかり着込んでスタートです。

バス停がある登山口にはお店が1件、カレーパンを買って腹ごしらえ。野菜も並んでました。これスーパーではなかなかないお値段じゃない!?!

三頭山山頂まで、70分だそうですが、今回は時間を気にせずゆっくり歩くことに。

最初はウッドチップの道、その上には紅葉して疲れ果てた紅葉した葉っぱの絨毯。

紅葉に気を取られて写真を撮ってたらなかなか進みません。進めません。

蜘蛛の巣でさえキラキラしてて、写真を撮る手が止まらない…。

いろんな形の巣があって面白い!

次のターゲットはコケ。

ふさっふさなのもあれば、

ちょこんとかわいい、2人で何か静かに話してるみたい?

その次は、石。パズルみたいで面白い模様、何がどうなってこんなふうに?

そうこうしてるうちに、おじちゃん達にすれ違い、

登山口までのバスで一緒でしたね?もう降りて温泉に行くよ〜

と爽快に駆け下りて行きました。いつもなら気にしない一つ一つの葉っぱ、蜘蛛の巣、石、雨の音、落ち葉の絨毯。時計を持たずにカメラを持って、ゆっくりゆっくり歩けば、発見がごろごろありました。おじちゃん達は登って降りて”温泉”(、そしてビール?)のための登山だとしたら、私たちは小さな発見の積み重ねが今回の登山。

標高を上げると出てきたこの木。これまたオシャレ、夏椿。

背が高くて葉っぱをつけてないこの木、別名はヒメシャラ。屋久島で見たヒメシャラとはまた違うみたい。

足元には可愛い花も咲いてました。

富士山側は少しも晴れず、曇り。ご飯を食べて、下山。

下りも発見は続きます。さっきのヒメシャラ、根っこまで本当にオシャレ。天然の草間彌生、って呼ぶことにしました。

こっちの樹皮も家具で欲しくなるような心地いい落ち着いた色と模様。

キノコも発見。

青空が見えてきました。冬の青空だな〜。

曇りで見えなかった遠くの山も、はっきり見えるようになってきました。

行くのはこっち、と、道案内してくれてるような葉っぱ。

コースタイムの2〜3倍の時間をかけて下山。

登山口はひのはら。都民の森。そう、東京都。

時間を気にせず、ちょっと、ちょっとだけ、いつもは使ってないアンテナを張れば面白い発見が沢山な山の中。何もかも見るものが初めてだった時は興味津々だったはずなのに、回数を重ねるごとにその興奮って忘れがちだけど、それを思い出させてくれるような日帰り登山になりました。

奥多摩三山、二座目も近々行くことにして解散!

✏︎2019.2.5.

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