【5日目】1週間ぶりの米

11月も残りわずか。とはいえ、ニュージーランドは季節が逆、夜は長く、特に山小屋に来てからはネット環境はゼロに近く、時計を見る回数がガクンと減ったので、時間が進んでいるのか戻っているのか、はたまた止まっているのか、感覚が歪みそうです。

小屋周りやトラック上の植物は、日本の山に比べれば少ないですが、日を追うごとに蕾が開いた花の数が増えてきました。時間が進んでいると私に気づかせてくれるのは植物です。

▲今日の定点観察

朝は、私1人で朝食準備。愉快なchefケイシーは、still nervousな私を見守ります。30分間で、ベーコンを焼きトレイに移し、スクランブルエッグを作ってこれもトレイに移し、オートミールと豆スープを温めポットに入れる、どれも簡単な作業ではありますが、量が多く、間に合いません。慌てたくないのでいつもより早く15分前にキッチンに行きましたがそれでも少し時間が押してしまいました。

その後の昼食、軽食準備、明日の朝食の仕込みも、全て1人で行います。足りないものは冷蔵庫や冷凍庫から補充したり、野菜を切ったり。愉快なchefケイシーは、これまで働いてきたピザレストラン、バーガーレストラン、フレンチレストランなんかの話をしてくれました。「自分のレストランを持ちたいと思ってた時期もあったけど、今はもうそう思わないかな。料理というスキルを使って世界を旅したい、いつかは南極でchefをやってみたいんだ」私も南極での仕事は気になっていたのですが、辺鄙なところに来る人間、やはり考えることは同じです。

仕込みをしていると、みんなのお母さんエイミー「さやかもCovidのテストやってちょうだい、今すぐでなくていいから、日中にやってくれたらいいからね」聞くところによると、私が小屋入りした時に丁度街に降りたキウイのアニーがCovidになってしまったらしく、今日、小屋に残る私たち全員も鼻に突っ込むタイプの検査をしました。皆、無事negative。よかった、よかった。

日本の山小屋では、マスクをガッチリして、アルコールは至る所にあり、入口には体温計が設置されていましたが、ここでは誰もマスクなんかしていませんし、手洗いが徹底されていることもなければ、お客さんのテーブルの上に仕切りが置いてあることもありません。お客さんもガイドもスタッフも密な状態で食事します。ここにいるとcovidなんてこの世にもう存在しないようなもんです。

昼過ぎからはのんびり夜の従食の仕込み。愉快なchefケイシーと見習いcookロビンがたくさん準備してはいましたが、個人的に米が食べたくチャーハンを作ることにしました。もちろん炊飯器はないので、鍋で炊きます。しばらく浸水させて、強火で5分程度、その後は弱火で20分、蒸らし20分。蓋を開ければ真っ白なお米、久しぶりの白米!嬉しくて思わず声が漏れます。

チャーハンの素も、鶏ガラスープの素ももちろんニュージンランドのジャングルの中にはないので、チャーハンというより醤油味のフライドライス。ニンニクと生姜をまずは炒め、日本のものとは形が異なるネギと人参に火を通し、ビーガン用にはほうれん草(ベビーリーフに近い)をさらに足し、meat-eater用には卵とベーコンを入れて、味付けは塩胡椒とラベルが全て英語で書かれた醤油。meat-eaterというのは、みんなのお母さんエミリーがよく使う単語で()、ビーガンでもベジタリアンでもない、肉を食べる人たちのこと。

昨日の豆腐ハンバーグに続き醤油味のフライドライスは皆に好評。愉快なchefケイシー「これはおいしいや、13回米を食べる理由がわかったよ。僕は芋類やるから、米はさやかに任せるわ」次回はオムライスでも作ろうかなぁ。

5日目、まだ食事中の会話にはついていけません。低血圧&内向的な人間にとっては、今だにすれ違う度の皆の挨拶、”How’s going ?”は心臓に悪いです()。それでも、スタッフそれぞれとは、スタッフルームやキッチンで話すのに少しずつ慣れてきました。無理しても続きませんし、先は長いので、私は私でテンションを無理に皆に合わせず、のんびりいこうと思います。

そうそう、ここに来て2日目、みんなのお母さんエミリーに「week offに小屋に泊まってトラックを歩きたいんですがどうしたらいいですか」と聞いたものの、なかなか話が進まなかったので、のっぽな山屋ミックに相談したところ、共用のPCを使っての予約方法を教えてくれました。空きがあればapproved、なければrejected1週間ほどで返事が来るそうです。

私のweek offはシーズン中2回。1回目は1/19〜です。まずはこの休み中に私の小屋からスタートするトラックを、2回目にもう1つのトラックを歩いてみようと思います。空きがあるといいなぁ、、、。

なぜか皆よりweek offの数が少ないシフトが組まれていますが、week offは必ず小屋を出なければならず、出ても街での滞在にはそれなりのお金がかかりますし、事前に共用PCであれこれ検索したり予約するのは大変なので、まぁ、良かったかもしれません。

ここでは、クリスマス始め祝日なんかは給料が倍になります。日本の給料から考えると1日あたりの給料が3.4倍になる計算。シーズン中はみっちり働いて、シーズン後に日本に帰って旅行するなり、帰り道にオーストラリアに寄り道するなり、終わってからの自由を楽しみに今は頑張るのみです。

それにしても毎日豪華なご飯に甘〜いスイーツ。食べ過ぎています。毎日1時間弱は出歩くようにしてはいますが、この生活が続くとプラマイ、プラスになりそうです。

今日は、do not followの印である黄色の三角マークをたどって歩いてみました。愉快なchefYellow one is still nice track, you can’t follow that if you are a guest but we can, cos we are lodges. You don’t have to cross the river.」その言葉通り、行ってみると、名前は分かりませんが花びらの数が多い白く小さな花が、そこらじゅうに咲いており、とっても綺麗なトラックでした。お気に入りの1つになりそうな予感です。

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