今日は流れ星を見た。しかも、絵に描いたような流れ星だ。流れていく線は長く、瞬きしてもすぐには消えない。
午前中は昨日の天気を引きずっていたが、夜になるに連れて雲は少なくなった。
今日も上着を羽織って消灯後に小屋をを抜け出す。スタッフ同士で星を眺めるのも嫌いではないが、1人で静かに眺める方が好きだ(笑)。テン場を通り過ぎて、ここなら誰も来ないだろうという場所を選んだ。座って一息つく。
まるで、美術館で絵を見ているかのようだ。
目の前にあるのは額に入れられたような北アルプスの山脈。これまで感じたことないような迫力だ。山肌の細かな部分まで油絵で再現されている。いや、再現ではない、本物だ。山が迫ってくる。
寝転がれそうな岩を見つけて仰向けになった。今日は星がよく見える。山小屋に来る前に、山での景色がよく見えるようにとメガネを買ったのだが、それでも度数が足りないように思った。天の川の小さな星まで眼鏡では追えないのだ。
目が慣れてくると、一つ、また一つと流れ星を見つけた。すーっと細い筆で線を描いたように、流れていく線が空に残ったままだ。これには驚いた。
星の流れるスピードが遅いのか?空気が澄んでいるから跡がよく見えるのか?
さっきまで少し寒く感じたが、寝転がっているとそれほど寒さを感じない。岩になった気分だった。
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#2922mのお天気報告 変わらずガスから始まる一日中。「こんなに真っ白のまま変わらないのも珍しいよね」と聞こえてくる食堂。昼過ぎから青空の面積が増えてきて、夕方には雲が柔らかい色に移り変わり、夜はこの1ヶ月で一番綺麗な星空。流れ星も見届けて就寝。もっと見たいけど体感温度は一桁。寒い。—August 13, 2020
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