【114•115日目】営業終了。本格的な小屋閉め作業

11月3日

今日の宿泊のお客さんが今シーズン最後となる。いよいよ営業終了だ。

数日ぶりのお天気で、休憩時間は、あっちこっちカメラを持って散歩した。

先日の写真と比べると白馬方面の雪がさらに深くなっているのがわかる

玄関前では、スタッフがキャッチボールをしていた。寒さは関係ないらしい。

本館の屋根には大きな氷柱ができていた。こんなに大きな氷柱を見るのは初めてだ。腕のように長く太い。

初夏の高山植物、夏の生い茂る緑、秋の紅葉、どれも捨てがたいが、雪が積っては溶け、を繰り返すこの時期の景色は、正直山から降りたくなくなる景色だ。

夕食後、食堂は喫茶室となる。最終日である今日、消灯まで皆お酒を片手にランプの下で語り合う。今まで小屋閉めの時期の山小屋に宿泊したことはなかったので、この雰囲気は新鮮だった。なんと表したらいいか・・・。毎日小屋閉め作業で大掃除のような作業が多く、夜は皆でお酒を飲む。大晦日を毎日繰り返しているようだ。

11月4日

朝、スタッフ皆で最後のお客さんを見送った。小屋の中は、スタッフだけだ。本格的な小屋締め作業が始まる。下山予定は4日後の11月8日。明日には今シーズン最後のヘリも飛ぶ予定だ。もちろん下山日もヘリも、天気次第だ。悪天候が続けば下山日は延びてしまう可能性がある。(早く降りて温泉に入らせてくれ!!!!!)

小屋閉め作業が細かくリストアップされた紙が配られ、毎日の作業を皆で把握する。今日は主に、明日のヘリに向けて下げ荷の準備をした。余った食材がたくさんあるので、隣の小屋へ、ヘリで運び従食に使ってもらうように仕分ける。全ての食材を運ぶわけではない。越冬できる食材(乾物やレトルトなど)は、ダンボールに入れ、ストッカーにしまう。数食分、(小屋の人間であれば)すぐにわかる場所にも置いておく。来シーズンが始まる前に支配人やスタッフ数名が小屋の下見をしにきた時に食べれるようにだ。

自分の荷物は、ヘリで下ろす分を段ボールに詰め、名前を大きくガムテープの上に書く。心配性なので、これもあれも持っておきたかったが、本当に最低限の荷物だけを小屋に残して、カメラやiPadも段ボールに詰めた。

他にも、お湯やお茶を入れているポットを洗ったりと細かな作業が続く。男性スタッフは、本館の個室の畳をあげて板をはめ、小屋中に角材の柱を立てて補強する。食材の倉庫の中も、全て片付けられていた。

ヘリ日が明日ということは、ゴミをヘリで運ぶのも明日が最後だ。ヘリ日後に出たゴミは3重のゴミ袋に入れて来シーズンのヘリ日まで持ち越しだ。

そうそう、お客さんがいないので、昼のお茶の時間が復活した。朝10時にお茶、12時に昼食、15時にお茶、19時に夕食。食べてばっかりである。

夜は、皆で映画観賞会をした。今日見たのはトップガン。トップガンを真似られた(?)織田裕二主演の映画・ベストガイとか言う映画があるけど知ってる?という話題が1ヶ月前から小屋の中であり、スタッフの1人が休暇中にトップガンとベストガイのDVDを借りてきてくれた(ベストガイは取り扱いがなく、わざわざ購入してくれたそうだ・・・)。まずはおさらいをしようと、今日は皆でトップガンを観た。個人的にはこの映画は2回目だったが、やっぱり飛行機を操縦してみたくなる。(単純)

順調に作業が進み、天気も悪くなければ、あと4日で下界だ。

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