今日は私が入山して初めてお客さんを迎える日。と言っても3名様、そしてMさん。それから料理人とその奥さん。
これまでの山小屋生活で最大50人を迎えてきた私にとって3(スタッフも入れるのであれば6)という数字はとても小さいように見える。しかし、初めての場所で、しかも1人で迎えるとなると、そわそわしてしまう。慣れる前には1ヶ月が終わってしまうかもしれない。
夕方以降、私はMさんにお願いをされる。Bさんと1人お客様が明日来るから、ご飯も作ってくれる?私に拒否権はあるようで、もちろん、ない。断ることは下山したいですと言っているようなものだ。
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お客様が到着後、まずは入浴。お風呂は山の中にも関わらず、それなりの大きさの浴槽があり、ボイラーでお湯も沸かしている。しかし、温度調節がうまくいかず直前にバタついてしまう私。水を出す蛇口がどうやって捻っても硬すぎて動かない。手首を痛めていることもあり無理はしたくない。結局シャワーとホースで水を継ぎ足す。直前で慌てることはしたくなかったが、直前にやらないと、お湯がぬるくなってしまう。はぁ!

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翌日、お客さんが朝食を食べている間に私はシーツを剥がし、下山するMさんに託ける。7:30、みなさん下山され、この後の予定は午後以降、日帰りのお客さん、昨日急遽決まった2人のお客さん。午前中はゆっくり掃除でもしよう・・・。

自分の朝ごはんの準備をしていると、ガラガラガラ、玄関の大きな扉が開いて、男性の声がする。1人で山小屋にいる、と私の頭は認識しているので、人の声がすると下界での生活の何倍にも反応してしまう。
キッチンから離れた玄関まで向かうと、午後以降いらっしゃるかと思っていたお客さんが到着した模様。ここで、気づく。予定通りにいくことなんてないし、これからも臨機応変に対応していかなければ1ヶ月続かない。

▲お客さんの1人にいただいた手作りスコーンにジャム。
お客さんは10人近くいた。そのうちの1人のおじさまにこう言われる。「1人でよくやってるね。大したもんだよ。楽しんでね」かけてもらえる言葉は他の人たちと同じ単語の羅列かもしれないが、このおじさまの目は優しかった。「昨日まで天気が悪くて沈んでたんですけど、今日は晴れて気分が明るいです」「そうだよね。」自分は80歳なんだ、という。そんな風には見えない。
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夕方、2人の宿泊者がいらっしゃり、私のお粗末な夕食を食べていただいた。その後も、今後の予定についてBさんとお話しする。うん、うん、やっぱり。と言った感じ。詳しくは書けないが、予定通りにことが進むなんてありえない。私は今後もお客さんに料理をすることになりそうだ。
変化球が自分に飛んできても、動じないようになってきた。どうにかなるだろう。心の波をざぶんざぶんと立たせてしまうと疲れるのは自分。
ウイスキーを今日もいただき、寝床に着こうとする0:00。靴を脱いで和室の自分の部屋に一歩踏み込むと、そこにいるのはカマドウマ。心の中の波は高さ数十メートル。冷静に対応できなかった。


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