空気がじっとしている。寒くはなくなってきた。
外に出ても写真の通りガスの中。稜線や雲海といった景色は見ることができないが、足元に目をやると、高山植物で溢れているのがわかる。
山小屋にきて初めて花を撮った今日
今日から、朝は早番と遅番に分かれて出社する。出社と言っても、起床数分後には仕事をしている状態なので、今まで満員電車に1時間揺られていたことを思い返すとなんだか不思議ではある。
毎日が濃い…通勤時間(というのか?)30秒、朝から晩まで同じメンバーで仕事、この時間帯は既に夜更かししてる気分。数年前までは、さぁ今から残業始まるよーって気合入れ直してた時間だったな…—July 16, 2020
今日はお昼の従食として、9人分のチャーハンを鉄のフライパンで作ることになった。汁物はわかめスープ。
そんな量、もちろん初めて作る。鉄のフライパンも初めて持った、重い。木べらで焦げ付かないように混ぜながら、味付けをしていく。量が量だけに、もう何が何だかわからない。先輩に味見してもらう。
だしが足りないのか、塩が足りないのか考えるといいよ
出来上がったチャーハンはガチガチのガチガチだった。
夜も1人1品ずつ作ることになった。山小屋の仕事を1つずつ覚える毎日だが、今のところ自分の中では従食という壁が一番大きい。越えられるのだろうか。
頼りは、小屋に沢山ある年季の入った料理本。今ある食材でやりくりしていく必要がある。明日は何を作ろうか、これは作れるだろうか?この野菜は使っていいのか?あの肉は食べていいのか?他の先輩はこういう。
山小屋は無料の料理教室だよ
そうか、そうなのか、、、これを機に、料理ができるようになって下山できれば、こっちのもんか。
1日の仕事がほとんど終わり、夜の従食の時間に皆でテーブルを囲むと、日中の悩みごとは消えていく。
目の前にはお酒がずらりと並んでいる。ここは、毎日が飲み会、山小屋での夕食にお酒は欠かせないようだ。
山小屋、毎日が飲み会。毎日みんな飲んでる。毎日がご馳走。毎日が贅沢。毎日ガスか雨。—July 16, 2020
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