最近は一気に気温が落ち始め、刺繍をする手が乾燥し始めました。糸の数も着々と増え続けています(笑)。糸の色が増え、色見本も手元にあり・・・となると難しい(けど楽しい)のは、色選び。どんなステッチで、どの色で、この絵を刺繍にしようかなと考えるのも楽しい時間です。
今日は4つの刺繍と、刺繍絵の話や色選びの話を中心にたらたら書いています。
登山靴
ひとつ目は靴。持っている糸の中でも絵に近い色を選んで、組み合わせてみました。サテン・ステッチも前よりも上手くでき、糸の艶が出て良い感じです!
苦労したのは靴紐の部分。靴紐の青、靴下にあたる水色の部分は、アウトライン・ステッチ。上手くいかず何度も刺し直しました。蝶結びの箇所は、金具に通している靴紐の上から刺さねばならず、糸の上から刺すのに力がいりました。
▲こちらが、昔書いた絵です。
葉っぱ
2つ目は葉っぱの絵を刺繍にしてみました。
この絵は、2022年に半年ほど住んでいた(働いていた)徳沢で描きました。
徳沢は、山岳リゾートでよく知られている上高地から歩いて2時間ほどの場所。梓川が流れ、河岸からは穂高の山々を望むことができ、登山客の通過点でもあります。平坦な森歩きが続くので、登山をしているときは単調な道だなあと思っていましたが、徳沢にいた半年間は休憩時間や休みの日にお散歩をすることで、この場所が好きになりました。季節ごとに咲く花や訪れる鳥が異なり、毎日歩けば毎日違う景色に出会うことができます。
山小屋生活も終わりが間近という10月のある日、散歩途中に見つけたのがこの葉っぱ。この色のグラデーションがとっても気に入って、ひろってすぐに絵にしました。
刺繍に使った色は絵と同じく4色。緑色はもう少し黄緑色に近い色にすればよかったかなあ〜とも思いましたが・・・まあ、良いでしょう・・・。
カヤキョイの絵
3つめはこちら。2019年にカヤキョイ(トルコ)旅行中に撮った写真を絵にしていたものを、刺繍してみました。絵の通りの色にしようかと迷いましたが、背景は薄めの色で、中央の2人ははっきりとした色でやってみることに。
人間は小さいので、上手くできるか心配していましたが、実際やってみるとスイスイ縫えました。右の男性の手にある携帯の色が薄かったか、、、よく見ると携帯電話を持っています。
実際の絵と写真はこちらです。
この絵にした場所、カヤキョイはトルコの西側、海と山に囲まれ、そこにある建物は今や廃墟となっています。写真を撮る私の後ろには石造りの小さな教会が建っているのですが、昔、ここにはギリシャの正教徒が住んでおり、住民交換が行われた際にこのエリアに住んでいたギリシャ人はギリシャに戻り、ギリシャに住んでいたトルコ人はトルコに戻ってきた、という場所です。100年ほど前の話でしょうか。たまたまこの絵を刺繍しているときにコテンラジオというpodcastを聞いていたのですが、そのpodcastでちょうど住民交換の話が出てきて、なるほどぉ〜と頷きながら刺繍。
コテンラジオは、よく行く器のお店の店主さんに教えていただき、最近ハマっているpodcastのひとつ。歴史に興味がある方でしたらとてもおすすめです。ちなみに、住民交換の話が出てきたというのは、トルコの初代大統領・アタテュタルクの回です。彼へのすごいという感情が止まりませんし、トルコを旅行していた時の、なんでだろう?がひとつひとつ気持ちいいくらいに解決されました。個人的にめちゃくちゃ面白かったです。
バイク
最後はこちら、バイクです。
刺繍そのものの大きさは、靴と同じくらいで手のひらに乗っかるくらいのサイズです。あまり小さくしすぎて自分の首を絞めたくなかったので・・・(笑)。
一番気に入っているのは、色の組み合わせです。黄色は、使った明るめの黄色ではなく少しくすんでいる黄色でもよかったかな・・・と思いましたが、これはこれで良し!とします。
この刺繍に関しては、今までよりも裏面を意識してみました。玉結びを極力しない練習。ごちゃごちゃしていますが、ぼちぼち練習して裏面が雑にならないようにしたいです。絵として飾るのならば誰も裏面は気にしませんが、いずれは帽子やポーチ、ハンカチ、服に刺繍してみたいと思っています。
今回は以上!今回載せた4作品は、iPadの上に布をのせて絵をトレーシングしましたが、iPadの光が足りず、細かいところは適当になりました。このやり方に限界を感じている今日この頃です・・・。
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