102日目、103日目 こんなに疲れたことない

ミスが増える、頭が動かない

100日である日曜日、発注作業が私の疲れにとどめを刺したと書きましたが、あれ以降の疲れ具合が半端ありません。お客さんの夕食には米を炊かなければなりませんが、前菜を出し終え、いざメイン料理をお皿に盛り付けようという時にお米の炊き忘れに気づいたり、頭が回転しないので先に体が動いてしまうのか余計な動作が増えてしまいます。ある日は、ステーキの数を数え間違え2つ足りないことに、盛り付けながら気づいたことも。仕事の同時進行なんてもっての外。頭を回転させながら仕事ができず、ぷつぷつと集中力が切れてしまうのです。こんな状態になるのは初めてかもしれません。会社員時代も、人生で初めての山小屋生活も、それなりにハードな毎日を過ごしていたはずですが、歳をとったからか、それらを超える仕事量だからか、私のキャパを超えてしまい、すくってもすくっても水が手からこぼれ落ちるかのように、やるべきことが溢れかえっています。

セシアが助けてくれる

103日目は、そんな私をセシアが救世主となり助けてくれました。「今日は時間があるから、手伝うからね。待っててよ」と惚れてしまうような朝の声掛けから始まり、自分の仕事の隙を見て私に指示を仰ぎます。「今時間できたよ。30分ある。何からしようか?」「終わったよ、次何しようか?」「次は?」「もう一つ何かできるよ、何しようか?」頼もしいったらありゃしません。

あまりにも頼んだことを一つ一つスピーディーに終わらせてくれるので、私自身、仕事のスピードが落ちていることに気付かされます。私、休まないとダメだな。そう思いますが、休む暇すらありません。こうなったら、急ぐのではなく時間をかけてでもゆっくり確実に終わらせようとスイッチを入れ替えます。明日からウィークオフですのでシェリーとバトンタッチがうまくいくよう仕事をきちんと終わらせたいのです。

イライラしなくなる

ここまで疲れ果ててしまうと、私の中での一つの気づきは、他人にイライラしなくなる、ということです。

自分ならここまでやるのに、とか、ブリッジならここまでやってくれるのに、と自分と他人、他人と他人をいつも比べてしまう私。私の中でブリッジのようにできる人が基準になってしまうと期待が大きくなってしまい、基準に満たさない人に対して、イライラしてしまいます。

ま、人間そんなもんでしょう。

頭の中でそう理解していても、イライラは止まりません。キッチンでの仕事を時間に追われながらやっていると尚更。私の時間に追われながらやる仕事の密度と、皆がゆるりと携帯をいじりベイピングしておしゃべりしながら進める仕事の密度は、鉄の塊とスポンジほどの差があります。

例えばですか、部屋の掃除はいつも速いエリーですが、キッチンハンドシフトとして盛り付けの作業をする時は、とにかくスロー。その速さで、どうやって部屋掃除を誰よりも速く終わらせているのでしょうか?スローなだけならまだしも、私の気に触るようなことを、あれもこれもやってくれて、私は爆発寸前。私が期待しすぎなのでしょう。リンもシェリーも「エリーは本当によく仕事ができる」と言っているのですが、、、。

これは一つの例に過ぎません。そんなふうにイライラするのが通常の私ですが、疲れのピークを超えてくると、こういう些細なことがどうでも良くなってきます。イライラする余裕さえないということです。こういう精神状況に追い詰められるのは初めてなので、私ってこうなるのか気付かされ、冷静に自己を分析してしまう自分が現れます。

久しぶりのフィン

102日目、103日目はメンテナンス担当フィンがふらりと現れました。今シーズンはフルで雇われていないそうですが、人手が足りないからか声がかかったそうで数日間だけM小屋に滞在。フィンについてどのくらい過去の日記で触れたか覚えていませんが、彼の初めてのシーズンは私の2シーズン目。前回の山小屋日記inNZ②に出てきているはずです。冬の間は何をしていたのか聞くと「雪を作っていたよ」とのこと。スノウテクニシャンとかなんとか言っていたような。その話を聞くなりクララ「雪を作る仕事が存在していたなんて初めて知ったよ!!!」ととてもワクワクしています。気温と湿度を調節して雪の結晶を作るということでした。空気が乾燥していれば気温が高く、湿度が高ければ気温が低い状態で雪ができるとのことでした。6ヶ月その仕事をやった後には、アメリカでの仕事も見つかり、経験は浅いけどアメリカでも雪を作ってきた、とのこと。フィン「Fake it till you make itって言うよね、そうするしかなかったよ、ハハ!!」

そのほかにも、シーズンはどう?とか、G小屋の皆はどうしてる?とか、たくさんお話ししました。G小屋で会った時はそんなにおしゃべりした記憶はありませんが、久しぶりに会うと話は弾み、心地よく話ができて、私の連勤中の息抜きにもなった気がします。

そして一番の収穫(?)は、フィンも私やクララと同じくヘリコプターのパイロットになることに興味があるとのことで、彼は私たちの一歩先を行き(?!)、ヘリの1時間のトレイニングをやったことを教えてくれました。そんなことができるなんて知りませんでしたので、私は質問攻め。この辺だとワナカでできるんじゃないかなと教えてくれました。

クララとセシアとのおしゃべり

103日目のシフトの後は、クララとセシアと3人でいつものようにおしゃべりしました。と、この日記のためのメモに書いてありますが、何を話したのか、何に笑ったのか全く覚えていません。でもこの会話をしたのは確かです。「明日の天気どうかな、ちゃんとおりれるかな?」「大丈夫だよ!」

クララ、セシアとはよく話しますが、毎日日替わりでやってくるガイドとはなかなか話す気力がありません。シーズンが終わろうとしていますが、これまでの2シーズンとは違う、時間の過ぎ方、人との距離の取り方、仕事との向き合い方になったような気がします。

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