食洗機の設置
97日目はリサプライ。毎週木曜日の恒例行事です。週1回の食材が届く日なので、できるだけ仕込みをしなくていいように調整してきました。おかげで仕事はスムーズに進み、いつもより休憩を長く取ることができました。
リサプライの日はメンテナンス担当の人がやってきて、キッチン周り小屋の設備に関して、不具合がないか確認をする日でもあります。今回は、新たな食洗機の設置が行われました。今まで1ヶ月以上壊れた食洗機を使っており、先週のリサプライに新しい(中古)の食洗機も運び込まれていましたが、設置は延期されていました。やっと、やっと、専門の人がきて午前中は設置作業。新品ではありませんが、変な音を立てながらも中古の“新しい”食洗機はきちんと動いています。
セシアが帰ってこない
リサプライの日はスタッフの入れ替わりの日でもあります。97日目、リンとシェリーが下山し、オリビアはフローターなのでF小屋に移動、ルイとエリー、セシアが上山してくる日です。しかし、朝リンがcookである私にこう伝えます。「今日、セシアは上がってこないんだ。私が代わりにもう1日働くことになったよ。それから、ジョンもここに泊まるからスタッフディナーの数、多くなる。」私「え?!セシアに何かあったの?!彼女は大丈夫?リンはいつ下山するの?!」質問してもリンはセシアが上がってこないことに対して詳しくを語ってくれません。私もよくわからない、とそれだけ。
ジョンというのは、リンのパートナーで、F小屋でマネージャーをしています。彼とリンは同じタイミングでweek offに入るのですが今回リンが1泊長く働くことになったので、それに合わせてジョンもM小屋に来て1泊過ごすということです。
お昼過ぎ、シェリーは予定通り下山し、ジョンがF小屋からやってきます。「それでセシアには何があったんですか?!」とweek offから帰ってきたルイはズバッとジョンに尋ねます。ジョン「僕もよくわからない、本当にわからないよ」
そう言われても、「あ、この人言いたくないだけだな」とか「今言えないんだな」とかいうのって、人間勘がきくじゃないですか。リンもジョンもそういう顔をしながら、「I really don’t know」としか言いません。わからない以外の言葉を発したくなさそうです。リン「明日セシアは上がってくるから」というので、一体何があったのか第三者から話を聞くより、セシア本人に明日聞こう、そう考えて、皆がどうしたんだろうね?と話しているのを聞き流します。
窓の外は真っ白
リンとジョンは翌日98日目にヘリで下山するとのことで、リンは朝から働き、ジョンはいつ降りれるだろうかと小屋の中をうろうろしています。というのも、窓の外は真っ白。視界が悪くジョンは「お昼の2時以降天気は悪くなるみたいだ。早くヘリこないかな・・・」といっています。そうこうしているうちに、雨も降り始め、こんな天気で本当にヘリがお迎えに来るのか・・・?と不安になってきます。
セシアに関しての情報は一向に共有されません。唯一手に入れた情報は、セシアは歩いて入山するということ。ヘリでの移動ではなく、お客さんやガイドと一緒に歩いて小屋に上がってくるとのことです。
一体何があったんでしょうか?!
気にしても、何をしても答えはわからないので、私は私の仕事を終わらせ、外は雨も降っているので部屋に戻りiPadをいじります。すると遠くから聞こえてくる鈍く低い音。ヘリコプターです。15時過ぎにリンとジョンはヘリで無事下山。
久しぶりのセシア
ヘリコプターの音が消えるのを待ち、自分の部屋を出てキッチンへ。今日は午前中ちゃちゃっと済ませたので、午後は早めに出て仕事をしようと決めていました。キッチンに戻って仕事の続きをPodcastを聴きながらやっていると、ひょっこりそこに現れたのはセシア。「ヘイヘーイ!」いつものセシアの挨拶です。
「大丈夫?何があったの?元気?大丈夫?」
セシアは何があったのか順を追って説明してくれます。私はスタッフディナーのラザニアを作る仕事の手を止め、彼女の話に集中。ざっくり言ってしまえば彼女は、リリーフマネジャーという立場であるにも関わらず会社の中で決められた手順を踏まずにルールを破ってしまったがために、オフィスに呼び出された、とのこと。しかもこれは彼女にとって2回目です・・・。会社はそこで彼女を切る選択をせず2度目のチャンスを与えることにしたようで、「でもね、大丈夫だよ、私まだここにいるから!」と、ニコニコしています。何かbad thingsが起きた時にニコニコするのは彼女の癖。笑顔の裏ではきっと疲れていることでしょう。
このルールというのは、一部の人にとっては鬱陶しい、意味がわからない、そこまでしなくても、固すぎる、と思われるでしょう。しかし、小屋のスタッフの人数が50人以上おり何が起きてもおかしくない自然環境の中で働いていることを考えれば、あって然るべきのルールだと思うのです。数年前には最悪の事態が起きたこともあり、会社としても厳しくせざるを得ないのです。それは私も分かります。そしてセシアもそのことについては歯向かう様子は全くなく、理解している様子。だから今回の件も、仕方ないし、自分がやらかしてしまった、と恥ずことも、隠すこともなく、はっきりと自分に対しても他人に対しても言っています。
忙しなく動き回るクララ
99日目のお客さんはリッチなグループ。ニュージーランドのとあるワイナリーのオーナーとその関係者で参加しているようで、「オーナーはビリオネアだってよ」とかなんとか言っています。キッチンで朝から晩まで仕事しているとお客さんの前に出ることは一切ないですし、私自身あまりどういう人がツアーに参加して小屋に泊まっているのか興味がなく(笑)、お客さんに関しての情報に疎い私。それでも今日の皆の騒ぎようでなんとなく、ワイナリーの人たちが来たということを耳にします。
お客さんが到着するのは大体16:00前後。お天気がよく写真を撮る手や滝などのスポットで泳ぐ人がいる場合は17:00すぎることも多いのですが、今日のお客さんはほとんどが15:30前に到着。とても早いです。お客さんの向かい入れや到着後17:00からのバーの受付を担当するHシフト(ホスト)はクララ。彼女は本来Lシフト(洗濯)でしたが、Lシフトがとにかく嫌いなので、セシアとシフトを交換しています。
クララ「お客さんがバーを早く開けて欲しいって言ってるんだけど」セシア「開けていいのかオフィスに確認しないと。ライセンスの関係があるからね」お客さんは雨の中あっという間に到着し、乾燥室に濡れた服を干して皆ラウンジでくつろぎ始めました。セシアが確認したところバーは早く開けて良いということで、クララは16:00からバーでお酒を売り捌きます。夕食までの時間、チーズボードと呼ばれる、チーズやサラミ、ピクルスなどのおつまみもあるのですが、それもおかわりの連続。クララはあちこち行ったり来たり大変そうにしています。そんな様子を見ているとLシフトの方が絶対楽だ・・・と私は思いますが、彼女はそれでもHシフトでお客さんの相手をする方が良いそうです。
お子様ミールは生人参
お客さんの中には10歳前後の子どもも3人おり、彼らの夕食に関してはソースなしのステーキに、生の人参、チーズトーストのリクエストを受けました。
子どもの食事に関しては毎回、カルチャーショックとまではいきませんが、ふうぅん・・・と思うことが多いです。今回はチーズトーストのリクエストを受けましたが、大抵味付けされていない茹でただけのパスタを炭水化物としてリクエストされることが多く、また野菜も焼いたり茹でたりしたものではなく生のもの。
日本の山小屋ではお子様ミール、のようなものを出していた記憶がありますが、そういうスペシャルな料理というよりも、単純な味付けされていないものをリクエストされることが、ここでは多いです。「pickyな年頃だからね」と皆そう言いますが、それにしても生の人参にチーズトーストが夜ご飯って・・・ともっと特別なものを出したい気持ちになってしまいます。
スタッフミール
ここ3日間のスタッフミールは
97日目 エッグヌードル
98日目 ラザニア
99日目 ロースト野菜と魚のオーブン焼き

▲ベシャメルソース作りにも慣れてきました
どれも定番のメニューです。ロースト野菜は調理時間が短かったので野菜が硬めでした(涙)。魚のオーブン焼きは以前1度試したレシピでうまくできたので2回目だったのですが、オーブンの温度は低く調理時間が短かったようで、魚の上に乗せたパン粉がじめっとしてしまいました。カリッとさせたかった。失敗です。エッグヌードルにラザニアは何度も何度も作っているので“いつもの味”で出来上がりました。
明日は、Sushi Sundayということで皆に協力を煽り、Sushiを巻き巻きしたいと思っています。クララが小屋に来てからは初めてなので彼女はSushi Makingに興味津々です。他の皆は過去に一度作って食べたことがあるので、Sushi Makingに来てくれるか、疑わしいです・・・。

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