今日は休み。朝は、スタッフがかかる館内放送で目が覚めた。案の定、夜中降り続いた雨で道は通行止めとなり、街と私たちの山小屋から1番近いバスターミナル間の県道は車両の通行が不可となる。しかし、それでは陸の孤島となってしまうので、このような場合は臨時バスがバスターミナルから街へ出ることになっており、今回もその予定だ。しかし、朝の時点では詳細は決まっておらず、お客さんへの放送では「10時から12時の間に臨時のバスが出る予定です」と言っている。全てがスムーズにいかないのは(少なくとも現場で働く私がそう感じるのは)、このエリアの長と、道を規制する建設会社と、臨時便を出すバス会社と(他にももちろん多くの人が関わっているはずだ)、管轄があちこちにわかれているからだ。私たちの小屋の支配人が、たとえば、勝手に判断をしアナウンスがかかる前に、「この雨の予報じゃバスは止まるのでキャンセル料なしでキャンセル承りますよ」と言ってしまえば、あっちの宿ではこう言われた、おたくは?なんて話になってくる。「こういう時は臨時のバスが出るはずですから、早めにバスターミナルまで向かって、バスを待ってください」とも言えない。バスが出ず、バスターミナル周辺の宿が溢れてしまってはお客さんの行き場がない。
その放送を朝聴いて、ぼんやりと目が覚めるがすぐに二度寝する。ハッとまた目を覚ますと、小屋の中がとても静かだ。私の部屋の真上はお客さんの使うトイレで、お客さんが用を足し、流す時はごおおおおと音を立てて直で聞こえてくるのだが(小屋に来てすぐは参ったが今は慣れている)、そういう音も、廊下を歩く音も何もしない。お客さんはバスターミナルにささっと向かったのだろうか。
結局バスは予定通り出たらしい。こういう時の臨時バスがどういう風に出発しているのか、お客さんを誘導するスタッフたちのこと、東京のど真ん中のように人で溢れかえる河童橋は閑散としているのだろうかと、豪雨のときの様子を見てみたい気もする。そんなことを考えながら、結局一日中外に一歩も出ることなく過ごした。
映画を見たり、ブログを書いたり、昼寝をしたり、お菓子を食べたり。
すると、窓から陽が差し込む。え?晴れはじめた?と思うとまたすぐに雨がふり、また晴れては雨が降りと何度か繰り返す。
支配人からライングループに送られてくる川の写真は濁り、うねり、静止画でも流れの速さがうかがえる。
明日はどうなるだろうか。
COMMENT