108日目 街に2時間滞在

2連休2日目。ニュージーランドで働くことができるかもしれないと分かってから、ポン、ポンと物事が進んでいる。会社からは正式な契約は交わしていないものの、雇ってもらえるという話になっている。あとは、昨日届いた移民局からのメールにあるリンクに、必要書類を添付し質問時間に答えさえすれば、ビザの申請ができ、ビザさえ取れたらニュージーランドで働くことができる。

必要書類は、会社に頼んで作成してもらわなければならない書類のほか、大学の卒業証明書、証明写真などがある。ビザ申請時に必要な写真は、不備があっては困るので少し値段はしてでも撮ってもらったほうが良いだろうと、前回は地元のカメラのキタムラに行った。今回もその写真を使えるんじゃなかろうかと思っていたが、6ヶ月以内のものと書いてある上、もし審査途中で3年前と同じ写真だとバレてしまえば申請が通らないかもしれないと考えると、やはり今回もカメラ屋に足を運ぶことにした。金額よりも、山小屋から街に降りてカメラ屋に行くという行程が面倒で、かなり迷った。3年前と大して顔も変わっていない。バラやしないだろう、いやいやここは真面目に撮った方が良いだろう。

昨日の昼から街に降りて、一泊し、今日帰ってくるという予定でも良かったのだが、バタバタと準備する気にもなれず結局今日日帰りすることにした。松本滞在時間は2時間。休みが重なったスタッフも街に降りるということで、車であちこち連れて行ってもらう。小屋の皆には途中で辞めてニュージーランドへ行くとは話をしていないので日用品を買いに弾丸で下界に降りると言ったものの(実際に日用品の買い物もした)、私だったらなんか怪しいと気づくだろう。ま、仕方ない。

4月ぶりの街は、湿度が山の中よりも高く、モワンとしている。そして人間がまとう匂いが、くさい。鼻にツンとくる。もちろん山小屋にいても、特に雨の日は人間臭いったらありゃしないが、町中の臭いはさらに幅が広がる。イオンの中の光はギラギラしているし、クーラーもあちこちでついている。帰りのバスの中では、クーラーのせいか、臭いのせいか頭が痛くなった。山の中で生活できることに、本当に感謝しかない。

証明写真の他には郵便局へ行き、卒業証明書を大学に発行してもらうため小為替を買って書類を郵送する。前回のビザ申請には、大学の卒業証明書は不要だった。なんだか面倒になった。

なんとか2時間でミッションをクリアし、帰りは雨上がりの森の中を通って小屋に帰る。もうここは、私の家。毎日ストレスが溜まろうが、忙しかろうが、私のことをよく知っているスタッフが家族のようにそこにいて、みんなでご飯を食べ、毎日の仕事をこなしていく。

小屋についた後は、走らなければならない気がして、2kmだけ陽が落ちる前に走った。やはり体を動かすのは気持ち良い。河川敷や地元の田んぼ道を走るのとは違い、森の中は気の根っこや石ころがゴロゴロあって、道もまっすぐではないので、それがまた楽しい。ニュージーランドで走っていたときも同じような道だった。デジャブである。しかし、次に行くニュージーランドの小屋の周りは、こんなふうに平らで走りやすくはなかったはずだ。悔いが残らないよう、走りたい気分の時は、下山まで走り続けたい。

 

COMMENT

タイトルとURLをコピーしました