刺繍絵|お子さんの絵を刺繍にしました

もう昨年の出来事になりますが、私のインスタを見てくれている友人より刺繍のご依頼いただきました。それから数ヶ月試行錯誤の上完成し、先日無事手元に届いたとのことで、ホッと一安心しています。長い間待ってくれた友人には本当に感謝しかありません。

今日は、その刺繍ができるまでの制作過程をブログに残しておきたいと思います。作品には、お手紙を入れてお送りしたのですが、紙刺繍にしてお渡ししました。紙刺繍の様子も、最後に載せています。

トレース

お子さんが描いた絵を刺繍にしてほしい、ということでご依頼いただ今回の刺繍絵。

絵はスキャンされたデータを送っていただきました。お子さんが自分自身を描いたという絵で、髪にはお気に入りのゴムをつけています。両手いっぱい広げて自然の中で幸せそうな笑顔ですね。この絵を見た時は思わず可愛いと何度も口に出しました。

絵は、iPadに映し出した状態でトレーシングペーパーを画面に重ねてトレース。油性ペンで絵をなどっていきます。輪郭や濃く目立つ線、目など大事な部分だけは忠実に、他はざざっとです。

次は、トレース台の上にトレーシングーパー、布の順で重ね、トレース台のスイッチをオン。透けて浮き出た絵をなぞって布に絵を描いていきます。ブログでも何度か紹介しているチャコパーを使いました。

 

目、顔、髪

刺繍は、目からスタート。その次に肌、そして髪を交互に進めていきます。重なっている部分があるので、糸の色を変えながらクレヨンの重なり具合を糸で表現していきます。

髪飾りは、髪の上から刺していきます。きっと赤のクレヨンを使っていると思うのですが、黒の上から描いているからか、暗めの赤になっているので、上品なピンクがかった赤と朱色よりの所謂真っ赤な赤を混ぜてみました。

服、花

頭を終えた後は、服と花を、そして最後に草を刺繍しました。花の中央部分は、フレンチノット・ステッチにしようかなと迷いましたが、今回は絵を意図で描いたように再現することを一番にしていたので、クレヨンで描いたように線を表現すべく、フレンチノット案は却下。結果的に、ざくざく乱雑に刺したようにも見えるこのスプリット・ステッチを全体的に使って正解だったかと思っています。

そういえば!服を刺繍しているときに気づいたのですが、隠れハート?!気のせいなのか、たまたまなのか、意識して描かれているのか、本人のみぞ知る!です。ハートの形は、絵と同じように見える人には見えるよう、刺繍しておきました。

今回の刺繍は、特に肌の色は分かりにくいと思いますが、全てを2色混ぜて2本取り、時々3本取りで刺繍しています。絵に使っているクレヨンの色数は少なくシンプルではあるのですが、クレヨンが重なっている部分は色が混ざっていますし、筆圧もさまざまなので、素朴な絵のように見えて実際にこうやって糸で表現しようとすると、想像以上に複雑でした。そこが面白く刺繍の楽しさでもあります!実際に使った刺繍糸の色数は、13色でした。

そして、刺繍で絵の中にある線を1本1本辿ることで、絵を描くって自由だなあ、としみじみ感じました。絵を描く時は考え過ぎず、好きなものを好きなように描こう!とそんな気分になりました。

刺繍をアクリル板に固定

さてさて、刺繍は完成。作品は水に浸して下絵のチャコパーの線を消し、次は額に入れていく準備です。

記録用の写真を撮っていないのが悔やまれるのですが、こちら、額に付属のアクリル板に白のフェルトを貼り付けて、その上から刺繍を取り付けた様子です。裏面の四隅は縫い目が見えないようコの字まつりで縫い、止めています。糸をほどけば、板から外すことができます。今までの作品は板に貼り付けることが多かったのですが、こうすることで刺繍をトートバックやポーチに縫い付けたいという時はそれが叶います。

また、この状態でイーゼルにおいて飾ったり、壁に飾ったりすることもできるようになっています◎

額に入れて完成

さ、最後は額に入れて完成です。うん!可愛い!!!!!

喜んでもらえるかなぁ、早く送りたくてソワソワしながら撮った1枚。このあと、きちんと写真を撮ることなく郵送してしまいました・・・!

紙刺繍のお手紙

作品にはメッセージカードを入れてお送りしました。ただただ紙に書いてもいいのですが、せっかくなら紙刺繍してみようと思い立ち、2月なのでミモザをイメージして絵をprocreateを使って描いてみます。

iPadに描いた絵をトレーシングペーパーに写して、ポストカードの上に置き、絵の上から画鋲で穴をあけていきます。ポストカード(刺繍したい紙)の下には布を敷くと穴を開けやすいです。

穴が空いたポストカードはこちら▼

穴がすでに空いている状態で刺繍をするので、布にしか刺繍をしたことがなかった私には新鮮な感覚でした。紙刺繍も今後続けていきたいです◎

緑の2本線が2箇所にありますが、そこに名刺サイズの紙を挟めるようになっています。手書きのメッセージと注意事項を書いたカードを挟んでお送りしましたが、気に入っていただければ好きなカードや写真を挟んで使ってもらえるようにしてみました!

最後に

刺繍を始めて半年ほど経ちましたが、まさかこんなにすぐに、刺繍の依頼を受けてそれをお渡しし、喜んでいただける日が来るとは思いもしませんでした!自分の描いた絵を刺繍したいという気持ちはずっとありましたが、こうやってお子さんの作品を刺繍にさせてもらえるなんて自分の中にないアイディアだったので、学ぶことが多く、楽しみながら刺繍させていただきました。本当に感謝しかありません!

今後もお問い合わせは(ひっそりと)このブログと私のインスタグラムから受け付けています!気になるという方はメッセージください!!!

改めて、今回はご依頼、本当にありがとうございました。

 

※掲載に関しては、ご了承をいただいております。

COMMENT

タイトルとURLをコピーしました